そうめん

そうめんは腐る?そうめんを長持ちさせる方法をご紹介!

2022.03.15

暑い夏に食べることが多い「そうめん」。しかし、日本の夏は湿気が多くて食中毒の起きやすい季節です。本記事では、細菌を発生させにくくする、そうめんの正しい保存方法をご紹介します。

「そうめんは腐りやすいの?」

「そうめんの賞味期限が過ぎてしまったけど、いつまで食べられる?」

日本の夏の定番「そうめん」。「流しそうめん」は夏が来るとなんだか食べたくなるほど日本人にとっては身近な食品です。

お中元など贈り物でもらう機会も多くストックがあるという方も多いのではないでしょうか?

しかし、貰う機会が多すぎて気づいたら賞味期限が来てしまっていたり、茹ですぎた冷蔵庫をそのまま保管することで上記の様な疑問を持ったことはないでしょうか?

本記事では、

  • そうめんの賞味期限はいつまでなのか
  • そうめんの保管方法
  • そうめんの食中毒のリスクを減らす方法

をご紹介します。

1.そうめんは腐る?

夏のイメージの強いそうめんですが、色々な食べ方があるため、一年を通して食べられる食材です。

一年中食べられるそうめんですが、そうめんの賞味期限がいつまでか知らない方もいるのではないでしょうか?

ここでは、そうめんの賞味期限はいつまでなのか、賞味期限の切れたそうめんは食べられるのかをご紹介していきます。

(1)そうめんの賞味期限と消費期限

まず、賞味期限と消費期限の違いをはっきりしておきましょう。期間の違いは以下の通りです。

  • 賞味期限:その食品が美味しく食べられる期間
  • 消費期限:その食品を安全に食べられる期間

そのため、一般的に消費期限の方が賞味期限よりも長くなっています

どちらにも共通して言えることは「未開封の状態」での期間です。開封してしまうとこの限りではないので注意が必要です。

いつまで大丈夫なのか麺の種類に分けてご紹介します。

①乾麺

家庭で食べるそうめんの種類の中で、最も一般的で馴染みのあるものが乾麺です。

麺は水分を少なくして乾燥させたもの程、賞味期限が長くなります。

そのため、今回ご紹介する麺の中で1番賞味期限が長いのは乾麺です。

作っているメーカーによって違いますが、ビニールで包まれたものだと大体1年、紙や木箱に包まれているものだと大体2年〜3年のものが多くなっています。

木箱で販売されている手延そうめんは熟成させるために、長めになっているものが多く、その中でも特に熟成を重ねるものは、3年半程度というものもあります。

②半生麺

半生麺の賞味期限は、乾麺よりも短く2〜3ヶ月です。

乾麺は、しっかりと乾燥させることでコシがでますが、作りたての時と比べると風味が薄れてしまいます。

半生麺では、乾麺のコシと生麺のもっちりとした食感と風味のどちらもを味わうことができます。

乾麺の水分含有比は、12%〜13%なのに対し、半生麺は22%程度で水分含有量が多いため長期保存には向いていません。

風味は時間を追う毎におちてしまうので、できるだけ早く食べることをおすすめします。

③生麺

生麺の賞味期限は、1ヶ月程度です。

作りたてのそうめんに最も近いのが生麺のタイプになります。

乾麺では出すことのできない、しっかりとした弾力とそうめん独自の歯切れの良い噛みごたえを味わうことができます。

また、小麦の風味も失われることなく感じられるのも、生麺ならではの特徴と言えるでしょう。

ただ、他の麺と同様美味しく味わうためには、30日よりも前で早めに召し上がる事をおすすめします。

2.賞味期限の過ぎた乾麺のそうめんは食べられる?

先述した通り、賞味期限は美味しく食べられる期限のことなので、賞味期限のみが切れた限りであれば食べることができます。

しかし、賞味期限は、味や食感などの品質を損なわないようメーカーがしっかりとした実験などで決めている期限です。

できるだけはやめに食べることを心がけましょう。

ここからは、乾麺の茹でる前茹でた後にそうめんを長持ちさせる保存方法をご紹介していきます。

①茹でる前

そうめんをまだ開封していなければ、正しい保管を行うことで長く保存することができます。

品質を低下せずに美味しく食べるポイントは以下の3つです。

  • 直射日光の当たらない、通気性の良い場所で保管する(開封前)
  • 木箱に入っているそうめんは袋で密封して保管する
  • においの強いものの近くに置かない

開封前のそうめんは、温度と湿度に注意して保管することで、品質の低下を防ぐことができます。

冷蔵庫に入れたとしても、しっかりと密封できていないと湿気を吸ってしまい食感が悪くなってしまうので注意が必要です。

②茹でた後

そうめんは、水分を含むと膨らむため思ったよりも出来上がりが多くて保存したいと思ったことがあるかと思います。

しかし、冷蔵保存するのか冷凍保存するのかで適切な保存方法が異なります。

それぞれの正しい保存方法は以下の通りです。

  • 冷蔵庫
    • ジップ付きの保存袋に入れてしっかりと密封する。
    • 保存袋がない場合は、ラップに包み空気を抜いて冷蔵庫に入れる
  • 冷凍庫
    • しっかりと水気を切ってジップ付きの保存袋に入れる
    • 解凍した時に、麺が潰れてしまう場合があるので、袋の空気を抜きすぎないことがポイント

これらの方法を実践することで、冷蔵では2〜3日程度、冷凍庫では、2〜3週間程度保存することができます。

3.どんなそうめんなら処分する?

ここまで紹介してきた方法を使用することで、長く美味しさを保つことができます。

しかし、保存に適していない環境だと開封前、開封後問わずに捨てたほうが良いものがあります。

ここからは、そんな捨てるべきそうめんの特徴をご紹介していきます。

(1)カビが生えている

パッと見てカビが生えているようなら廃棄しましょう。

カビが発生する要因には「栄養」「水分」「温度」「酸素」などが挙げられます。

この4つを防ぐことができればカビの発生を抑えられるため、しっかりと密封した状態で湿度の少ない場所で保管することが重要です。

また、冷蔵庫で保存しているからといってカビを完全に防げるわけではありません。

温度や湿度が低くても、冷蔵庫から何度も出し入れするとカビが発生してしまう可能性が高くなります。

目に見えるカビを捨てても、目に見えない胞子が付着している場合もあるため注意しましょう。

(2)変な匂いがする

そうめんから、カビっぽい匂いや土っぽい匂いがする時は迷わず捨ててしまいましょう。

これは、そうめんを作る際に表面に塗っている植物油が酸化した臭いだとされており、そうめん自体が腐っている臭いです。

また、そうめんは臭いが移りやすい食品です。

同じ食べ物だけでなく、保管場所の環境の臭いになってしまうことがあるので、注意が必要です。

カビのような臭いがする時は、目に見えない胞子が付着している場合があるので、処分するのが無難です。

4.そうめんの食中毒リスクを減らす

ゆでた後、すぐにたべれば問題ありませんが、少し時間を置いて食べることもあるかもしれません。

しかし、特に暑い夏の時期には、食中毒の原因菌が活発に増殖しやすくなります。

ここからは、そうめん弁当における注意したいポイントをご紹介します。

(1)できるだけ水分は切る

麺を茹で、氷水で締めた後、水気たっぷりのまま置いておくのはやめておきましょう。

食中毒菌は、水分が多くジメジメとした環境で爆発的に増殖していきます。

菌の増殖を防ぐために、水分をしっかりと切ることが重要です。

まら、水分をしっかりと切っておくことで食中毒対策以外にも麺もふやけにくくなるので、時間が経ってもコシのあるそうめんを食べられます。

そうめん弁当などで、常温で置いておく時間が長い場合は、クッキングシートなどで仕切りを作り、完全に水気を切ると良いでしょう。

(2)素手を使わない

そうめんを盛り付ける時は、素手ではなくスプーンとフォークを使用して盛り付けましょう。

人の手には、黄色ブドウ球菌という食中毒菌が存在しています。

黄色ブドウ球菌は、人間の皮膚や髪の毛などに付着しており人間の生活にとても近い菌です。

そのため、できるだけ素手での盛り付けはやめて、スプーンやフォーク、トングなどを使って盛り付けていきましょう。

(3)野菜の保存を考える

そうめんを常温で置いておく際は、トッピングのおかずにも注意が必要です。

そうめんに合う野菜と言えば、きゅうりやトマトなどの夏野菜です。

しかし、夏野菜は水分を豊富に含んでいるため、しっかりと水気を切ったはずのそうめんにおかずの水分がついてしまうと腐りやすくなってしまいます。

例えば、きゅうりを入れる際は切った後に、キッチンペーパーや布巾などでしっかりと水気を切ってからトッピングする様にしましょう。

5.そうめんを食べるメリット

(1)便秘改善が期待できる

そうめんには食物繊維が豊富に含まれているため、便秘改善が期待できます。

食物繊維とは、人間が体内で消化できず大腸まで到達する成分の事です。

体内では吸収できないため、便のかさを増やして溜まっている便を一緒に排出してくれます。

また、食物繊維には血糖値の上昇を抑えたり、血液中のコレステロール濃度を低くする効果も期待できます。

食物繊維は、キャベツや人参など野菜に豊富に含まれています。

仕事や勉強などが忙しくて野菜の少ない食生活をしている方は、ぜひコンビニなどで積極的な摂取を心掛けていきましょう。

(2)脂質異常に改善が期待できる

そうめんには「セレン」が豊富に含まれています。

セレンとは、脂質異常や代謝の改善に期待できる栄養素であり、ダイエットをしている方には、おすすめできる栄養素の1つです。

水分量によっても多少の変化はありますが、炊いたご飯100gには1μg、茹でたそうめん100gには6μgのセレンが含まれています。

単純にごはんの6倍程度程度、含まれていることになります。

脂質異常を改善したいという方は、そうめんを主食として取り入れて見るのが良いかもしれません。

6.そうめんを食べるデメリット

(1)たんぱく質が少ない

そうめんの原料は小麦粉、塩、水、油となっており炭水化物が主成分です。

そのため、筋肉や骨の材料となる「たんぱく質」が含まれている量が少なくなっています。

たんぱく質は人間にとって必要不可欠な3大栄養素の1つです。

できるだけ積極的に取るように心がけましょう。

たんぱく質は、肉や魚、豆類に豊富に含まれています。特にささみや鶏ハムなどトッピングするのも、食べごたえがありエネルギーも低くなるのでおすすめです。

また、そうめんはシンプルな味のため、どんな味付けでも合わせやすいためバンバンジーなどと合わせるのもいかがでしょうか?

(2)GI値が高い

そうめんは、GI値が高値となっているため血糖値を気にしている方は控えた方が良いでしょう。

GI値とは、グリセミック・インデックス(Glycemic Index)の頭文字を取ったもので、ブドウ糖を摂取した後に上昇する血糖値の上昇度を100とした時、その食品を摂取した後にどれくらい上がるのかを示した値です。

先述しましたが、そうめんは小麦粉を主に使用している食品で、炭水化物の含有量が豊富になっています。そのため、そうめんのGI値は68と高めとなっています。

血糖値が急上昇すると「インスリン」というホルモンが過剰に分泌されます。

血糖値が急上昇して生まれたインスリンは、糖を中性脂肪に変え、体に蓄積していってしまいます。

ダイエット中やボディメイクをしている方はなるべく、低GIのものを選択しましょう。

7.そうめんは工夫次第で腐りにくくできる

本記事では、そうめんの賞味期限、消費期限について、そうめんの正しい保存方法、そうめんのメリット・デメリットなどをご紹介してきました。

そうめんも含め食品が腐る場合、水分が多く含まれていてジメジメしたところです。

夏に食べることが多いそうめんはジメジメした状態で保存される可能性も高くなります。

賞味期限内であってもできるだけ早めに食べる、茹で上がったら時間をおかずにすぐ食べるなど細菌がわかないような工夫をしていきましょう。