そば

そばアレルギーの症状って?対処法や気をつけるポイントを解説!

2022.08.06

アレルギーは花粉症、埃、食物、動物など生活をしていると色々なところに原因があります。

特に食物アレルギーは毎日の食事の中に潜んでいるため、細心の注意が必要です。

本記事では、食物アレルギーでも特定原材料に指定されている蕎麦アレルギーについてご紹介いたします。

蕎麦は代表的な日本食のひとつで目にする機会も多いです。

では、どのように生活の中で気を付けていけばいいでしょうか。詳しく見てみましょう。

1.そばアレルギーの症状   

食物アレルギーの中でも比較的危険度が高いのが蕎麦です。

蕎麦アレルギーはごく少量でも症状が出ることが特徴のためです。

蕎麦アレルギーは一般的には子供だけが発症しやすいですが、大人になっても発症する可能性があるので体調の変化には注意が必要です。

軽度の症状では顔や口の周りのかゆみがでたり、浮腫んだりします。

また蕎麦は蕁麻疹や下痢などの消化器官の症状やアナフィラキシーショック症状がおこることもある食品です。

アナフィラキシーショックとは、血圧が低下したり、意識がなくなるほど重篤な症状です。

うどんと蕎麦を同じ鍋で茹でただけでもアレルギー反応がでることもあるため、注意が必要です。

食べて体調不良を感じることがあった時、食物アレルギーが考えられる場合はすぐに病院を受診して医師に指示をもらい対処しましょう。

2.そばアレルギーの対処方法

蕎麦アレルギーだとわかっていましたが、蕎麦を食べてしまったときはどうすればいいでしょうか。

次は間違って食べてしまったときの対処方法をご紹介いたします。

いざという時のためにアレルギーをもっている方は知っておきましょう。

(1)エピペンを使う 

重篤な症状を起こした場合、エピペンを使用する必要があります。

エピペンとはアナフィラキシーの補助治療を目的とした自己注射薬です。

使用後には病院を受診する必要があります。

エピペンは保育園や学校に置いてあることがあります。

使用する必要のある症状にも色々あります。

消化器症状では継続して嘔吐し続ける、持続的な腹痛、呼吸器系では息がしにくくなったり、強い咳き込みが持続している場合、のどや胸が締め付けられる時です。

また、全身症状では唇が青ざめてきたり、意識が朦朧としてくる、ぐったりしてくることがあります。

そのようなときはアナフィラキシーショック症状を起こしている可能性があるため迷わずエピペンを使用しましょう。

(2)救急車を呼ぶ 

アナフィラキシーショックなどは命に関わる症状ですので迷わずに救急車を呼びましょう。

呼吸をしていない、正常な呼吸が出来ない(しゃっくりをあげるような呼吸や、不規則な呼吸)、脈が無い、冷たくなっているなどの状態を確認したら119番へ電話して救急車を呼ぶ必要があります。

早期に対応をしないと障害が残ってしまう可能性もあるので、迷った場合はすぐに医療機関へ受診して適切な指示をもらいましょう。       

3.そばアレルギーは大人になってから発症することもある    

食物アレルギーと聞くと子供の時に発症して、大人になったら治るというイメージが強い方も多いのではないでしょうか。

子供の時に発症するのが多い食物はたまご、牛乳、小麦が多いです。

しかし、大人になっても治らなかったり、新たに発症するアレルギーもあります。

蕎麦アレルギーもその一つです。

大人になって発症する場合もアレルギー症状は子供と同じで口腔内のかゆみなどの粘膜症状から皮膚症状、消化器、気管支症状など様々です。

また、アナフィラキシーショックも油断してはいけません。

特に日本人は日本の食文化である蕎麦を食べる頻度も多く、アレルギーの方は増えてきています。

自分の体調が悪い時は食べたものや現在の症状等を確認してみることも大切です。   

4.型の違いによるそばアレルギーの症状と持続時間   

食物アレルギーは体内にアレルゲンが取り込まれ、免疫が抗体を作ります。

この抗体がアレルゲンを敵と捕らえてしまい、体内から排除しようとしてアレルギー症状を起こしてしまいます。

アレルギーの症状にも様々なタイプがあるので、ご紹介いたします。

(1)即時型

即時型アレルギーはアレルギー物質を摂取した後15分から30分で症状が現れます。

症状としては皮膚の赤みや蕁麻疹、嘔吐、呼吸困難です。長くても2時間ほどで症状を発症します。

即時型アレルギーの特徴としては、アナフィラキシーショックを起こしやすいことです。

もし、子供が間違ってアレルギー物質を摂取して閉まった場合は、体調の様子を観察して、少しでも変化があった場合はすぐに病院を受診しましょう。   

(2)遅延型

遅延型アレルギーの特徴は即時型と違い、数時間から数日、数週間後に症状が現れるアレルギーです。

症状も即時型とは違い、一見関係のないような頭痛やめまい、肩こり、慢性疲労など多彩な症状を起こすこともあります。

遅延型アレルギーと食品の例としては乳製品、たまご、豆類、ナッツ、小麦があります。

症状が数時間から数日かかることがあるため、原因物質に気づきにくいのも特徴です。

数日経っても体調の改善が見られない時などは継続してアレルギー物質を摂取している可能性もあります。               

一度受診をしてみましょう。

5. そばアレルギーの人が注意すべき食品 

蕎麦アレルギーは蕎麦にのみ注意するだけではいけません。

蕎麦が含まれた食品は多くあるためです。

食べ物では五穀米や雑穀米、そば粉を使用した洋菓子、和菓子、飲み物ではそば茶やそば焼酎にも注意が必要です。

また外食する際はうどんにもきをつけるひつようがあります。

飲食店でうどんと蕎麦を提供しているお店では同じ釜で麺を茹でている可能性があります。

自分はうどんを頼んだから大丈夫と安心してしまうと危険です。

普段の食事に注意するのはもちろんですが、外食では調理方法にも気を付けなければいけません。

蕎麦は少量でも反応する食物のため細心の注意をはらいましょう。

6. アレルギー反応はなぜ起こるのか   

アレルギー反応はなぜおこるのでしょうか。

アレルギーは食物アレルギーから花粉症、薬剤のアレルギーなど症状も経過も様々あります。

アレルゲンを摂取すると体内で拒否反応がおこり身体に症状が現れます。

(1)免疫の過剰反応   

食物アレルギーは特定の物を摂取することで免疫システムが反応し体の抵抗反応がでます。

原因物質にはタンパク質が含まれていて、食物を腸管から吸収する際に身体がそのタンパク質を異物と認識します。

アレルギー体質の方は血中にIgE抗体が多く存在します。

蕎麦アレルギーの方は蕎麦に反応するIgE抗体が多く存在しており、そのIgE抗体が蕎麦のタンパク質と反応してアレルギー反応である皮膚症状や呼吸器系の症状などが現れます。

蕎麦アレルギーは子供から大人まで幅広い世代で見られるため、正しく理解しましょう。

(2)加熱すれば大丈夫というわけではない   

食物アレルギーでは加熱しただけでは意味がありません。

食物は腸に届くまでに分解されますが、細かくなったとしても吸収される際に異物として認識されてしまいます。

加えて蕎麦のタンパク質は壊れにくい構造をしており、加熱程度では構造が壊れることはありません。

そのため完全に除去しなければ安心とは言えません。

ただしたまごは生卵は食べられないが、ゆで卵なら食べられるという方もいます。

たまごはタンパク質の構造がもろくなっており、加熱により壊れてしまうためです。

摂取する食品によってアレルギー源の状態は変わるため気をつけましょう。

(3)そばが入った食品を食べない時でも注意が必要   

先述しましたが蕎麦は少量でもアレルギー反応が出てしまうため特に注意が必要な食品です。

日本ではアレルギー防止の観点から27品目を商品に表示するように推奨しています。

蕎麦はその中でも特定原材料に分類されており、必ず表示するように義務化されています。

加工食品を食べる際は表示をしっかりと確認しましょう。

また、微量でも反応してしまう蕎麦は表示だけではなく、原材料や他の表示も気にする必要があります。

蕎麦は入っていなくても、蕎麦を使用した製造ラインで作っている場合や蕎麦粉は飛散しやすいため鼻から吸い込んでしまう可能性もあります。

食べなくてもアレルギー症状は発症するので、気を付けましょう。

7. そばアレルギーのチェック方法    100   

蕎麦のアレルギーは少量でも危険というお話をしてきました。

では、食べる前にはどうすればわかるでしょうか。

次はアレルギーを事前にわかるための検査方法をご紹介いたします。

体調不良が続いている方は試してみるのもいいかもしれません。   

(1)アレルギーチェックシール

蕎麦アレルギーかを簡単にチェックするために「アレルギーチェックシール」があります。

日本人はもちろんですが、外国人は蕎麦になじみがなく、蕎麦アレルギーの存在自体あまり知られてはいません。

そんな時にアレルギーチェックステッカーを貼ることでアレルギーがあるかどうかがわかります。

見た目も和風なものが多く、外国人にも人気です。

(2)病院での検査

病院で行うアレルギー検査では「血液検査」が全国的に多く行われている検査方法です。

しかしこの検査方法では食品の検査の結果が出にくいというデメリットがあります。

『食物アレルギー診療ガイドライン2016年度版』では食物アレルギーの診断をする際には、食物経口負荷試験が最も有効であるとされています。

食物経口負荷試験はアレルギーと疑われる食べ物を実際に食べて症状を確認することです。

病院で医師とともに検査を定期的に行うことで、子供はアレルギー反応が消失していくことを確認することも出来ます。

アレルギー反応の消失が見られれば普段の生活の中でも安心して食事を食べることが出来ます。   

少しでも不安に思うのであれば病院で検査を受けましょう。

8. そばは重篤化しやすい食品なので気をつけよう!   

本記事では蕎麦アレルギーの機序、蕎麦アレルギーの種類などを紹介してきました。

アレルギーは離乳食を始める赤ちゃんも注意が必要なものですが、大人になってからも注意が必要です。

アレルギー反応は即時型から遅延型まであり、症状も目で見てわかる症状から消化器、呼吸器など発症が様々です。

蕎麦は日本の日常では珍しい食べ物ではありません。

蕎麦アレルギーとわかった際には細心の注意が必要です。

アレルギーが疑われる際には焦らずに適切な対応をしていきましょう。