パスタ
パスタに含まれる栄養とは?栄養バランスよく食べるための工夫も紹介!
2022.02.17
どの世代からも人気の「パスタ」。しかし、どんな栄養素が含まれているのか意外と知らない方も多いのではないでしょうか?本記事では、パスタの栄養について詳しく解説します。
カフェやレストランのみならず家でも手軽に食べられるため多くの世代から人気のパスタ。
しかし、ダイエット中の方や体重を気にしている方は「パスタが食べたいけど、今は我慢しよう」と思った事があるのではないでしょうか?
しかし、実際どれくらいの糖質がふくm
本記事では、パスタに含まれている栄養素やその効能をご紹介します。
パスタ好きの方も、健康を気にしている方もぜひご覧ください。
1.パスタとは
パスタをよく食べるという方でも、正確に知っているという方は少ないのではないでしょうか?
ここでは、原料や種類などパスタの基本的な情報をご紹介します。
また、使用されることは多いものの混同しやすい「パスタ」「スパゲッティ」の違いもご紹介します。
(1)原料は小麦
パスタの多くは、「デュラム小麦」を粗く砕いたデュラムセモリナ粉と呼ばれるというバスタ用の小麦粉を使用しています。
これは、強力粉の1つで、パスタの他にパンなどにも使われています。
デュラム小麦は、良質なたんぱく質やグルテンを多く含んでいるため、別名マカロニコムギと呼ばれる程、マカロニやスパゲッティを作るのに最適だと言われています。
綺麗な琥珀色とほのかな甘味がある事が特徴です。
ちなみに、イタリアの法律では、乾燥パスタにはデュラムセモリナ粉を使うよう義務付けられています。
(2)パスタの種類
工業化が進み、パスタの製造が機械で行われるようになってから、様々な形のパスタが作られるようになりました、
そのため、パスタの本場・イタリアでは、パスタの種類は300種類以上あると言われており、それに伴ったパスタ料理は1000種類以上あると言われています。
日本でも、多くの種類がありますが、以下のパスタが代表的なパスタです。
①ロングパスタ
- カッペリーニ
直径0.8〜1.1mm程の細いロングパスタです。
カッペリーニとは「細い髪の毛」という意味で、見た目もかなり細い見た目になっています。
汁気の多い軽いソースとよく合うため、冷製パスタにおすすめです。
- リングイネ
一般的に見るスパゲッテを潰したような見た目で、平麺のような断面をしたパスタです。
平たい麺のため、ソースと良く絡むのが特徴です。
- フィットチーネ
幅が、5〜10mm程の平面のロングパスタです。
イタリア語で「小さなリボン」という意味があります。
ローマ時代から食べられており、本場イタリアでも古い歴史を持つロングパスタです。
②ショートパスタ
- マカロニ
穴が空いた円筒状のショートパスタです。
マカロニといえば、上記のような円筒状のものを想像する方が多いかと思いますが、実は直径2〜5mm程度で穴あきの円筒状で、肉厚1mm前後のものをマカロニと呼ぶと決められています。
- ペンネ
ペンネとはイタリア語で「ペン」の複数形を意味しています。
太さ20〜30mm程度のパスタの先端を斜めにカットして、ペンのように尖らせた形が特徴のショートパスタです。
管は長めになっているため、ソースに絡みやすいのが特徴です。
- ファルファッレ
ファルファッレの見た目は、リボンのようになっており「蝶ネクタイパスタ」としても有名です。
イタリアでは、色とりどりのファルファッレと共に鶏肉を混ぜたものが販売されています。
(3)「パスタ」と「スパゲッティ」の違い
パスタとは、イタリア語で「麺」という意味で、小麦粉を練って作った食品のことを全てパスタと呼びます。
一方、スパゲッティは、小麦粉で作られる細いひもの様になっているものを呼びます。
要するに、パスタという大きなグループの中に、マカロニやペンネ、スパゲッティなど小麦粉を使った料理や食材が含まれているということです。
日本では、パスタとスパゲッティが同じ様に括られているため、混同してしまいがちですが、イタリアではきちんと区別されています。
2.パスタに豊富に含まれる栄養素
誰でも簡単に調理ができるパスタですが、多くの栄養素が含まれています。
ここからは、パスタに豊富に含まれて健康に良い栄養素をご紹介します、
(1)ビタミンB1
ビタミンB1は水溶性ビタミンの1つで、糖質の代謝をサポートする働きや皮膚や粘膜の健康維持を助ける働きがあります。
B1が不足すると、糖質を上手く代謝できず体を動かすエネルギーとできないため、食欲がなくなったり、疲れやすくなってしまいます。
日本では、かつて国民病ともいわれた「脚気」もビタミンB1が不足して起こる病気です。
インスタント食品を多用する現代人もB1が不足しやすくなっているため、最近でも脚気を発症する方が増えてきています。
激しい運動や毎日忙しく働いているかたは不足しやすい栄養素のためパスタやパスタ以外からも積極的に摂取するようにしましょう。
(2)鉄
鉄は人体に必要なミネラルの一種で、赤血球の材料となり、全身に酸素を運ぶ働きを持っています。
鉄が不足すると、赤血球内のヘモグロビンが減り、同時に赤血球の数が減るため、酸素の供給が十分に出来ない状態となり「貧血」になってしまいます。
鉄はビタミンCと共に摂取することで吸収が促進されるため、ビタミンCが豊富に含まれている「パプリカ」や「キャベツ」などを具材としてパスタを作ることをおすすめします。
また、カフェインは鉄の吸収を阻害する可能性があります。
貧血気味の方は、食後に緑茶やコーヒーを飲むのは控えるのがおすすめです。
(3)リン
リンは、骨や歯を形成する人体に必要なミネラルの一種です。
普通の食事をしていれば、不足することはありませんが、過剰に摂取してしまうとカルシウムの吸収を阻害してしまうため、注意しましょう。
リンは、食品添加物によく使用されているため、インスタント食品や加工食品をよく食べているといつのまにか過剰に摂取してしまっています。
リンを過剰に摂取すると、カルシウムとのバランスが崩れるため、骨のカルシウム量が減ったり、骨が弱くなったりします。
仕事や勉強で加工食品の回数が多い方は一度見直してみるのが良いかもしれません。
3.パスタを栄養バランスよく食べるポイント
パスタは、炭水化物が多く他の栄養素が少ないため、栄養の偏りが出やすい食品です。
では、パスタを栄養バランスよく食べるためにはどうしたら良いのでしょうか?
ここからは、栄養の偏りが無いようにする食事のコツをご紹介します。
(1)サラダを加える
前述した通りパスタは炭水化物が主成分の食品のため、パスタの一皿で栄養バランスを整えようとするとかなり難しくなってしまいます。
しかし、サラダを加えることで「食物繊維」「ビタミン」「ミネラル」など栄養バランスよく摂取する事ができます。
生のサラダはもちろん、寒い冬には「温野菜のサラダ」をパスタと一緒に食べることで、栄養素を豊富に摂取できます。
また、肉や魚、ゆで卵などを加えることで、良質なたんぱく質を合わせて摂取出来ます。
(2)スープを加える
サラダとも似ていますが、パスタの1皿で栄養バランスよく摂取することが難しいため、スープを追加することをおすすめします。
スープと言っても、ポイントは具材をできる限り多くの種類の具材を入れることです。
どうしてもたんぱく質が不足しがちのため、肉や魚、卵を入れても良いですが、おすすめは豆類を入れることです。
水煮の豆であれば、加熱時間を短縮できるため、忙しい方でも簡単に良質なたんぱく質を摂取できます。
中でも、レンズ豆は脂質が少ないためダイエット中の方にもおすすめです。
(3)パスタソースに具材追加する
忙しく簡単に調理を終わらせたい時に、よく使っている方も多いのではないでしょうか?
ひき肉のパスタソースやトマトソースパスタなど様々なソースが販売されていますが、そこに具材を追加することで栄養価を格段にアップさせることができます。
ひき肉やエビなど動物性のたんぱく質を増やしたり、きのこなどを加えて食物繊維を増やす事が出来ます。
火を通さず調理が可能なツナやホタテなどの缶詰を使うのも手軽にタンパク源を加えることができるためおすすめです。
(4)ソースを工夫する
どんなソースを選択するかによっても栄養は異なります。
旨味がたっぷり詰まったトマトソースやチーズのふくよかな香りの乳製品で作るクリームソース、オリーブオイルであっさりと仕上げたオイルソースなど様々なソースがあります。
ただし、ペペロンチーノのようなオイル系パスタは具材がシンプルなだけに栄養素が偏りがちです。
オイル系のソースはできるだけ選択しないほうが良いでしょう。
肉や野菜などの栄養を余す事無く摂取できるため「スープパスタ」はおすすめの食べ方です。
4.栄養バランスのよいパスタレシピ
ここまで、パスタの栄養についてご紹介してきましたが、実際に料理するとどんなものが良いのか分からない方もいらっしゃるかと思います。
ここからは、栄養バランスの良いパスタのレシピを3つご紹介します。
(1)ミートソースパスタ
玉ねぎやにんにくに含まれるアリシンは、パスタや合いびき肉に含まれるビタミンB1の吸収を高める働きがあります。
ビタミンB1が糖質の代謝をサポートするため疲労回復効果も期待できます。
【材料(2人分)】
- スパゲッティ 160g
- 塩 適量
- 玉ねぎ 100g
- 人参 50g
- にんにく 10g
- オリーブオイル 大さじ1
- 合いびき肉 150g
- 薄力粉 大さじ1
- カットトマト缶
- 塩
- こしょう
- コンソメ 小さじ2
【作り方】
- 玉ねぎ、人参、にんにくをみじん切りにする
- フライパンにオリーブオイルを入れて熱し、にんにくを弱火で炒める
- 香りが出たら、玉ねぎ、人参を加えて中火で炒める
- 野菜がしんなりすれば、合いびき肉を加え、合挽き肉の色が変わってきたら更に薄力粉を加えて炒める
- カットトマト缶、塩、こしょう、コンソメを加えて、味を整えて、とろみが付くまで煮込む
- スパゲッティを茹でる
- 水気を切ったスパゲッティを皿に盛り付け、5をかければ完成
【参考】ミートソースパスタ
(2)豚肉とキャベツのトマトパスタ
トマトにはリコピンが多く含まれています。
リコピンは抗酸化作用が強いため、シワやシミの予防になり美肌効果もあるため女性におすすめしたいレシピです。
【材料(2人分)】
- スパゲッティ 160g
- 豚バラ肉 100g
- キャベツ 200g
- 玉ねぎ 50g
- 赤パプリカ 75g
- にんにく1かけ
- オリーブオイル 大さじ1
【トマトソース】
- カットトマト缶 200g
- 塩 小さじ⅓
- コンソメ 小さじ1
- こしょう 少々
- 水 300cc
【作り方】
- キャベツ、玉ねぎ、赤パプリカ、豚肉を食べやすい大きさに切る
- にんにくはみじん切りにする
- フライパンにオリーブオイルを入れて豚肉を炒める
- 豚肉の色が変わったら1で切った野菜を入れて炒める
- 【トマトソース】を入れて混ぜる
- 煮立ったらスパゲッティを入れ、時々混ぜながら茹でる
- 盛り付けたら完成
(3)しらすと梅の和風パスタ
梅に含まれている「クエン酸」には、吸収率の低いカルシウムや鉄の吸収を促進させる効果があります。
しらすにはカルシウムが豊富に含まれているため、一緒に食べることでカルシウムを効率よく摂取できます。
【材料(2人分)】
- スパゲッティ 160g
- 梅干し 3個
- 釜揚げしらす 30g
- 青じそ 5g
- にんにく 1/2かけ
- 濃い口しょうゆ 小さじ2
- オリーブオイル 大さじ2
- 塩 適量
【作り方】
- フライパンにオリーブオイル、にんにくを入れて火にかけ、香りが立ったらしらすを入れて炒める
- しらすがカリッとしてきたら、パスタの茹で汁をお玉一杯分入れて、ひと煮立ちさせ、梅干しを入れる
- スパゲッティを茹でる
- スパゲッティが茹で上がったら、2と混ぜ合わせる
- 青じそ、醤油を回しかけて混ぜ合わせ、皿に盛り付けすれば完成
【参考】しらすと梅干しの和風スパゲティ
5.栄養素を失わないパスタの保存方法
パスタは乾燥食品のため、保存方法は気にしていない方が多いかもしれません。
しかし、状況によっては虫が湧いてしまう可能性もあります。
最後にパスタに含まれている栄養素を損なわないための保存方法を解説いたします。
(1)常温保存
乾麺のパスタは常温保存のままが良いでしょう。
冷蔵庫で保管してしまうと、過剰に水分が失われて味が変化する恐れがあります。
常温で、直射日光の当たらない場所で保存しましょう。
また、保存するときはパッケージの口をしっかりと閉じましょう。
口をしっかり閉じていないと、穀類に発生しやすいコクゾウムシが湧く可能性があります。
ジッパーの付いていない放送であれば、ジッパー付きの保存袋や保存容器に移し替えての保管がおすすめです。
ただ、保存袋に移して安心せずに、長期保管にならないよう、できるだけ開封したら、各製品の記載をよく読み早めに使い切りましょう。
(2)冷凍保存
パスタを茹でる手間を減らすために、茹でたパスタを冷凍で保存する方法もあります。
冷凍の過程で、水分が浸透し食感が柔らかくなるため、柔らかい麺が好きな方に人気の方法です。
ただ、麺が柔らかくなりすぎる可能性もあるため、麺を茹でる時は少し硬めに茹でるのがポイントです。
予熱で日が通ってしまうので、茹で上がった後はすぐに冷水で冷やすことを忘れないようにしましょう。
冷凍する際は、一食分ずつラップで包んでおくと調理が楽になるためおすすめです。
【参考】【パスタ冷凍】ゆでた麺を美味しく保つテク&お弁当にもおすすめ3レシピ
6.栄養バランスよくパスタを食べよう
本記事では、パスタに含まれる栄養素や栄養バランスの良いレシピをご紹介してきました。
パスタは炭水化物が多いため、栄養バランスが偏るのではないかと敬遠される方も多いかもしれません。
しかし、工夫次第で足りない栄養素は補う事ができます。
今回ご紹介した栄養素やレシピの知識でバランスよくかつ美味しくパスタを食べましょう。