刀削麺
人気急上昇中!刀削麺って何?発祥や特徴、おいしいお店を一挙公開!!
2022.12.28
今、刀削麺がアツい。刀削麺(とうしょうめん)ってご存じですか?
ラーメンでもなくうどんでもなく、独特の形状と食感。
まだ知らない方も、もうご存じの方もぜひ知ってほしい!
今回はそんな刀削麺について徹底解説していきます。
目次
- 刀削麺って何?
- 刀削麺の歴史
- 刀削麺の製法について。うどんやラーメンとの違いは?
- おいしい刀削麺の食べられるお店紹介
- 実は家庭でも楽しめる?刀削麺のレシピを紹介
- まとめ
1.刀削麺って何?
ここ最近、ふつふつと人気上昇中の刀削麺。まずなんて読むの?と思った方も多いのではないでしょうか?
【刀削麺】とは「とうしょうめん/とうさくめん」と読みます。
発祥地は中国山西省といわれており、うどんやラーメンとは違う、もちもちとした食感の独特の麺が魅力です。日本に広まったのはここ10年ほどですが、中華料理店や専門店などでの提供が徐々に増えており、独特の食感や味わいから少しずつ人気も高まり、日本にも浸透してきています。食べ方としてはスープに入れて食べるのはもちろん、タレやスープが絡みやすい麺の形状をしているため、あんや黒酢に絡めて食べることも多いようです。内陸で高原に位置する山西省では、干ばつに強い穀物が多く作られており、粉もの文化が盛んです。その中でも刀削麺は地域住民のソウルフードとして愛されており、スープに入れてラーメンのように食べるよりも、タレで和えた「汁なし麺」として食べる場合が多いようです。また本場の高級店などでは非常に繊細な製法でつくられるため、料理人は特別な訓練を受け、修行をします。訓練を受けた料理人の削る麺は厚みはあまりなく一見うどんのような見た目ですが、十分な歯ごたえのあり、刀削麺ならではのなんともいえぬ味わいがするそうです。
2.刀削麺の歴史
中国山西省発祥の刀削麺。その歴史についてみていきましょう。
今から800年ほど前、あの「元寇」で知られる元王朝までさかのぼります。当時、モンゴルを統一し元王朝を築いたモンゴル民族は、中国をも占領し漢民族に対して抑圧的な統治を行っていました。漢民族の反乱を恐れた統治者は金属製のすべての武器を取り上げ、各家庭の包丁まで没収しました。その際に10軒に1丁の割合で包丁を与え、各家庭順番に使わせました。そんな環境のなかで、包丁を使えなかったある家庭が、落ちていた鉄片を拾い、その鉄片で小麦粉で練った生地を沸騰した鍋に削り落とし、茹でて出来上がった麺が刀削麺の発祥だといわれています。そのような時代背景からか、刀削麺を削る専用の刀は「く」の字型をしており、この刃で削ることにより刀削麺独特の麺の形状になるようです。職人のよっては鉄板などを用いて自作で刀削麺専用の包丁をつくる方もいるようです。
このような作り方が山西省を中心に広がり、いまや日本にも伝わって人気が高まっています。
3.刀削麺の製法について。うどんやラーメンとの違いは?
では刀削麺の作り方について詳しく見ていきましょう。
用意するものはたったの2つだけ。
- 小麦粉
- 水
のみです。
小麦粉に関しては強力粉や薄力粉、水と小麦粉の割合などは、作り手によって多少の違いはありますが、材料は大変シンプルです。作り方としては、用意した小麦粉と水を混ぜ、よくこねて寝かします。その後棒状の形を整えて、刀削麺専用の包丁を用いて、素早く削り、沸騰した鍋に落とし込み、茹でます。この専用の「く」の字型の刃物で削った麵は断面が三角形やひし形となり、刀削麺ならではのもちもちなのに歯ごたえのある麺に仕上がります。
おいしく作るポイントは茹でムラをなくすために素早く削りつつ、厚さや長さが均一になっているか意識すること。中国には国家資格として調理師のほかに麺点師という、麺料理と点心専門の資格も存在します。調理師は中華鍋を扱うため、腕力や体力勝負なことから女性の場合は麺点師の資格をとる方が多いようです。また、麺点師の資格がとれるのは中国だけです。熟練の麺点師がリズミカルに麺を削る様子はまるで中国雑技団のような、まさに神ワザ。一流の麺点師が作る刀削麺は見た目も上品で繊細なのに、歯ごたえはしっかりとある麵へと仕上がります。ぜひ一度、プロのいる専門店に足を運び、ご賞味ください。
4.おいしい刀削麺の食べれるお店3選~東京エリア編~
刀削麺って家庭ではなかなか食べられないのも事実ですよね。
まだ食べたことない方も必見!ここでは東京都内で刀削麺がおいしく食べられるお店をご紹介します。地方に住まれてる方も東京に出向いた際はぜひ足を運んでみてくださいね。
元祖中華 和合餃子【麻辣刀削麺】
★東京都千代田区岩本町3-1-10 カネヒロビル2F
餃子食べ放題が有名な中華屋さんですが、麻辣刀削麺も実は有名です。山椒がきいており、辛シビ×パクチーの風味が人気の秘密。また、焼豚や卵もトッピングされておりとてもボリューミーな一品!ぜひ立ち寄ってみてほしいお店です。
山西亭 【山西油泼刀削麺】
★東京都新宿区大久保2-6-10 新宿第2アルプスマンション 114
山西省の郷土料理を堪能できるお店として名高い中華屋さんです。
こちらの山西油泼(ヨウボー)刀削麺は いわゆる「油そば」風の汁なし刀削麺です。ひき肉、唐辛子、野菜の乗った麺をしっかりと混ぜ、油でテカテカにしたら、いざ実食!野菜のシャキシャキ感と麺のモチモチ感がたまりません。このほかのメニューにも山西省ならではの麺料理が豊富に楽しめます。
刀削麺酒家 日本橋店 【葱油刀削麺】
★東京都中央区日本橋室町1-13-9 池田ビル1
浦和に本店のある刀削麺酒家さんでは ランチタイムに豊富な刀削麺を提供しています。その中でも香り高い葱と煮込み焼豚の乗った「葱油刀削麺は辛い物が苦手な方でも食べれる味付けです。このほかのも王道の「麻辣刀削麺」、「坦々刀削麺」、野菜たっぷりで女性に人気の「什錦刀削麺」などたくさんの味付けが用意されています。
5.実は家庭でも楽しめる?刀削麺のレシピを紹介
一見難しそうな刀削麺づくりですが、どの家庭にもある、あるものを使えば、家庭でも簡単に麺を作ることができます。そのあるものとは、、、『ピーラー』です!
生地の材料は小麦粉と水のみですので、お好みの小麦粉と水をしっかりとこねましょう。家庭でつくるときはすこしだけ塩と片栗粉を混ぜると弾力のある、ツルツルとした麺に仕上がりますよ。
目安としては
- ムッチリ生地の例:粉(中力粉300g)+打ち水(水120g+塩6g)
- ガッチリ生地の例:粉(強力粉300g)+打ち水(水120g+塩6g)
- モッチリ生地の例:粉(強力粉250g+片栗粉50g)+打ち水(水120g+塩6g)
こちらを参照にしてさっそく生地を作ってみましょう。
【下準備】
- まずは粉ものをざるで振るう
このひと手間で、生地がダマになるのをふせぎます。
【作り方】
①水と塩をよく混ぜて、少しずつ粉の入ったボウルに加えながら、泡だて器でオカラ状になるまで5分ほどしっかりかき混ぜます。
②残りの水をさらに加えながら手でしっかりとこねます。
全体がまとまるようにしっかりと手のひらを使います。
③全体がもっちりとし、ひとまとめにしたら乾燥しないようにポリ袋に入れて15分ほど寝かせます。
④ ③の生地を15分おいてかたくなったらもう一度こねてまた15分ほど寝かせます。
⑤ ④の作業を3~4回繰り返します。すると生地の表面がツルツルとし、艶が出てきます。そうしたら生地の完成です。
この生地を削りやすいようにかまぼこ状に形成し、いざ削りましょう!
⑥生地の形を整えながら、丸みがある部分を、大根の皮むきのように削ります。ピーラーだと専用の包丁で削ったときのように麺が飛んでいきません。
⑦削った麺を手作業で重ならないようお皿に並べていきます。生地が滑らかにつくれていれば、意外と簡単に削れます。打ち粉をしないので重ねてしまうとくっついてしまいます。
⑧麺ができたら、さっさと茹でて食べましょう。目安としては2~3分ほどですが麺の太さや厚さが不揃いなので、茹で加減は特にありません。
端のほうは柔らかい場所があったり、真ん中はちょっと硬いところがあったりするのも手作りの醍醐味です。時間にとらわれず食べて自分の舌で確認してください。
手作り刀削麺を使って、さっそく料理をしてみましょう!
【辛味噌スープの刀削麺】
材料
[2人分]
- 手作り刀削麺
【具材】
- 牛バラ肉 100~150g
- ニラ 1/2束
- 干し椎茸 3個
- ニンニク 3かけ
- ごま油 大さじ3
【スープ】
- 水 550ml
- 干し椎茸の戻し汁 50ml
- 酒 大さじ2
- 創味シャンタン〈練〉 小さじ1
- 合わせ味噌 大さじ2
- 豆板醤 小さじ1
- コチュジャン 小さじ2
- オイスターソース 小さじ1
- 粉唐辛子 小さじ2
- 砂糖 小さじ2
【下準備】
- ニラ:5センチ幅程度にざく切り
- 干し椎茸:水で戻し、2~3mm厚のスライス
- ニンニク:薄切り
①鍋にごま油・ニンニクを入れ、弱火で加熱しニンニクに色がつく程度に香り出しをします。
②牛バラ肉を入れ、6〜7割火が通り表面の色が変わるくらいまで中火で炒める。
③の鍋にスープの材料全て・干し椎茸を入れ、沸くまで中火で加熱します。
途中、灰汁が出たら取ります。
④味を調整をします。薄ければ、塩か醤油を足します。辛味が足りなければ、豆板醤をたします。
⑤味が整ったら、ニラの食感や香りを残すために火を止めてからニラを入れます。
⑥お好みの茹でた麺を、器に盛り付けます。上からたっぷりとスープをかけ、完成です。
(参考:https://www.eiyoshi-syokudo.shop/entry/20210812/1628736360)
6.まとめ
ここまで刀削麺について解説してきました。山西省の内陸部ならではの気候と歴史的な背景から発祥した刀削麺。800年ものあいだソウルフードとして親しまれ、現在では日本にも伝わり、専門店があるほど魅力いっぱいです。まだ食べたことのない方はぜひ食べてみてはいかがでしょうか。
(参考:https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%88%80%E5%89%8A%E9%BA%BA)
(参考:https://www.kurashiru.com/articles/970b0570-2ed8-491e-95b3-2a3f153de28c)