沖縄そば

沖縄そばの発祥はいつごろ?由来と歴史について【人気店も紹介!】

2022.10.25

一度は「沖縄そば」を食べたことがある人も多いのではないでしょうか。沖縄にはたくさんの郷土料理がありますが、沖縄そばはその中でもとても人気が高いです。地元民も観光客も愛する沖縄の代表的な料理なので、沖縄を訪れたらぜひ食べたいですね。

この記事では、沖縄そばについて紹介します。沖縄そばの人気店と口コミも掲載しているので、行ってみたいお店をチェックしてみてください。

1.沖縄の郷土料理「沖縄そば」とは?

沖縄そばは、中華麺に由来する製法の麺と豚骨と鰹節を出汁にしたスープを入れ、さまざまな具材をトッピングした麺料理のことです。沖縄では、「そば」「すば」「うちなーすば」とも呼ばれており、日本の農林水産省が主催している郷土料理をテーマにしたイベントでは農山漁村の郷土料理百選にも選ばれています。

2.沖縄そばの由来と歴史

沖縄の麺料理の起源は、琉球王国時代までさかのぼります。中国南部より「支那そば」が伝来し、中国人の料理人が那覇の辻遊廓近くに開いた支那そば屋が沖縄そばの直接のルーツであると考えられています。

当時沖縄では、主原料となる小麦が非常に手に入りにくい高級品でした。中国からの使者をもてなす接待料理であったという説が残っており、宮廷料理として出されるほどだったので、一般的に広く知られるようになったのは明治時代後期以降に入ってからだそうです。

明治の終わり近くには、鹿児島出身の料理人がそば屋を開業し、その店ではウデや経験年数によって、板場に階級制度を設け特典をつけるなど、画期的な制度を取り入れていました。

大正時代に入ると、街の至るところにそば屋が増え一般庶民でも気軽に食べれるようになりました。

当初の沖縄そばは、豚骨の出汁をベースにした醤油味のスープでした。具材はネギと豚肉のみで、日本本土の支那そばとほとんど同じものであったようです。数あるそば屋の中でも、辻の元ジュリで5、60代のウシーおばさんが経営する「ウシンマーそば」は、これまで豚肉の細切れとネギだけだった具に、かまぼことショウガをのせて高い人気を得たと言われています。八重山のピパチを香辛料に使い、こぎれいな器に盛り付けて多くの人に受け入れられました。

その後、沖縄そばも改良と進化を遂げて沖縄県民により受け入れられる味となりました。それが現在スタンダードの透き通る薄めの色をしたスープ、味がしっかりとして柔らかい三枚肉、沖縄かまぼこ、小口ネギを具材に、薬味として紅しょうがや島唐辛子の泡盛づけを用いるスタイルです。「琉球そば」と呼ばれ始めたのもこの頃からになります。

また、現在は中華麺と同じように「かんすい」を使用した麺が主流となっています。しかし、当時は「かんすい」は高級だったため、昭和30年頃まではがじゅまるなど木を燃やして作られた「木灰」を水に浸して、上澄みをすくってそば粉のつなぎにしていました。このような伝統的な製法の麺は、木灰そばと呼ばれています。

木灰には、カルシウム・マグネシウム・ナトリウム・カリウムなどの無機塩類がたくさん含まれているので、しっかり練り込むことで独自の風味とコシが生まれました。今では少数ですが、木灰を使用した手打ち麺が食べられるお店も残っています。

しかし、沖縄戦によって食糧不足になってしまい老舗のお店もなくなりました。米軍占領下で小麦粉が手に入るようになってから、戦争で寡婦となってしまった女性たちが新しいお店を立ち上げたと言われています。そうして戦後、急速に沖縄の代表食として普及していったのです。お店の数が増えると、さまざまな具材や昆布・鰹からとった出汁を用いたスープを使うなどで工夫を凝らしました。

このような背景で生まれた沖縄そばは、今や沖縄本土だけでなく宮古諸島や八重山諸島、その他の島々まで広がっています。現在、沖縄県では沖縄そばを提供する専門店は300以上もあります。専門店以外でも沖縄そばを食べられるお店は2000近くあり、県内の消費量は1日15万食以上です。沖縄県の代表的な県民食になりました。

3.沖縄そばの特徴

沖縄そばは、沖縄県内で食べられている小麦粉の麺に豚骨や鰹節ベースのスープで食べる麺料理を総称していますが、県内でも地域によって麺やスープ、具が異なります。

麺の形状は、うどんとよく似ているイメージを持つ人も多いかと思いますが、沖縄本島の北部では平打ち麺、南部ではちぢれた太麺が多く、八重山列島では細麺が主流と麺だけでも地域によって大きく変わります。

地域によって呼び名も異なり、八重山そば、宮古そば、那覇そば、名護そば、首里そば、久米島そば、与那原そば、大東そばなど多く存在しています。沖縄に訪れたときに、さまざまな種類の沖縄そばを楽しむのも良いですね。

4.沖縄そばと本土のそばの違い

●麺

一般的な日本そばは蕎麦粉を使用して細麺の仕上がりになりますが、沖縄そばは小麦粉を使用して太麺で作られます。うどんのような見た目をしていて、食感ももちもちとして食べ応えがたっぷりです。

●出汁

一般的な日本そばは昆布や鰹節を使用して出汁をとりますが、沖縄そばは豚骨と鰹節を使用して出汁を作ります。塩ベースの出汁で、さっぱりとしながらクリーミーさもある独特な味わいです。

5.沖縄で絶対食べたい!沖縄そば人気店紹介

①なかむらそば

こちらの沖縄そばは、鰹からたっぷり出汁をとった特製スープに自家製麺を使用しているのが特徴です。コシのある細麺にあっさりとしたスープが相性抜群で、何回も食べたくなるような味です。一番の人気は、麺やかまぼこにもアーサを練り込んでいる「アーサそば」になります。磯の香りを楽しめるので、他店では無い味わいになります。観光客から地元民まで、いつもお客さんで賑わっている人気店です。

【口コミ】
「有名店ですが、やっぱりここのアーサーそばは絶品です。トッピングだけでなく、アーサーが練り込まれた麺と出汁のハーモニーがたまりません!」

「​アーサそば(並)+ジュシーのセット950円。人気店なので並ぶことを想定してきてみたが、マンボウ×シーズンオフ2月×ピークタイム外しの15時ということもあり、お店の席の稼働は半分程度。外の席でも気持ちよさそうに蕎麦を食べる人たちが。

それほど沖縄そばを食べまくったことがあるわけではない自分としては比較はなかなかできないが、アーサの海の香りと鰹出汁、アーサを練り込んだもっちり麺でスルスルと入る。ジューシーも硬めに炊き上げたお米にほんのりとお味と風味がついて、そばのスープとの相性も良い。黄色いたくあんと一緒に食べると食感のメリハリと塩味がついてどんどん進みます。

心配していた駐車場もたっぷり38台あり、ドライブの途中にも立ち寄りやすいです。黄色い看板が目印なのですぐにわかります。そしてお店から見える海が素晴らしい。広々穏やかに広がる海に癒されたのでした。​」

「ダイビングの後、外で食べたアーサーそばが出汁がきいてて最高に美味しかった! 味も美味しいけど、ロケーションも最高でした!」

HP:https://www.ii-okinawa.ne.jp/people/menmen/

住所:沖縄県国頭郡恩納村瀬良垣1669-1

営業時間:10:30〜16:00

②浜屋

昔ながらの製法で、醤油を一切使用しない塩味スープには豚・鶏・鰹の旨みが凝縮されています。独特のシンプルな塩味のおいしさが特徴です。軟骨ソーキは、じっくり煮込まれているので、骨まで食べられるほど柔らかくてホロホロになっています。こちらも観光客から地元民まで人気の王道の沖縄そば店です。

【口コミ】
「沖縄に行くと必ず行きます。何度行っても変わらぬ美味しさ。てびちが最高!いつも地元のお客さんが多く、沖縄の人に愛されているんだろうなとわかる。」

「店内の近くの駐車場は2台分しか停めらめませんが、別の場所にある駐車場は広く約7台分停めらめます。店内は昔ながらの雰囲気で、様々な有名人のサインが多く飾られていました。食券でのオーダーで三枚肉そば(大 ¥750)とじゅーしぃー(¥150)を注文しました。そばの麺は少し太めで丁度良い固さで、スープは豚骨と鰹の配分が絶妙な味わいで、三枚肉は甘く程よい食感が特徴的で、じゅーしぃはひじきの風味が広がり美味しかったです。店員さんの対応は良かったです。」

「だしも美味しくて、軟骨ソーキはトロトロで1番好きな店です。」

HP:https://hamayasoba.gorp.jp/

住所:沖縄県中頭郡北谷町字宮城2-99

営業時間:10:00〜17:30

③宮里そば

一番人気のメニューは、ソーキそばです。昆布出汁が強いあっさりとしたスープの上には、しっかり味がしみたソーキと結び昆布がのっています。ストレート麺がよく絡みます。暑い日でもスルッと食べられる飽きのこない味です。

【口コミ】

「名護の地元らしい飾らない感じがよい。」

「昆布が特徴の歴史ある大人気の沖縄そばです。

「古くからあるお店のためレトロ感が半端なく昆布だしのお味だけでなく雰囲気も楽しめるお店です。数ある沖縄そばの中でも昆布ダシがしっかりと効いているため好き嫌いが分かれるお味かも知れません。あっさりとしたベーシックなそばがお好きで新しい味に挑戦するのに躊躇するような方にはあまりオススメできませんが、いつもとは違う沖縄そばも楽しんでみたい方には大変オススメできます。」

「昆布が乗っているところがおしゃれです。全部がオススメですが、あえて選ぶとしたらソーキそばです。いつかはスパゲティーとカレーライスも食べてみたい。」

住所:沖縄県名護市宮里1-27-2

営業時間:10:00〜17:00

④すーまぬめぇ

無添加のカツオベースのスープと平麺が人気のお店です。赤瓦のお店は雰囲気が良く、観光客もよく訪れます。沖縄市内に店舗があるので、空港からのアクセスも比較的行きやすい場所にあります。近くには首里城もあるので、観光の合間に食事ができます。

住所:沖縄県那覇市国場40-1

営業時間:11:00〜16:00(売り切れ次第終了)