うどん
うどんの種類はどんなものがある?全国の特徴あるうどんも紹介!
2022.04.19
うどんの種類は麺の製法、調理法によってさまざまです。この記事ではうどんの種類とその違い、麺の製法、全国各地の特徴あるうどんについて詳しく紹介していきます。うどんの違いについて深く知ることで、うどんの楽しみ方が大きく変わります。
普段食べているうどんを深く知りたい、うどんを作りたいけど麺の選び方がわからないといったことはありませんか?
うどんは麺の製法、調理法、食べ方によって全く違う料理へと変貌します。
この記事ではうどんの麺の種類や特徴、全国にある特徴あるうどんについて詳しく解説しています。
違いを深く知ることで普段食べているうどんの楽しみ方が変わります。う
うどんを麺から作りたい方は麺の製法ごとの違いを知ることができます。
彼女や友達と一緒にうどんを食べに行ったときにうどんについて語れるようになるのもいいかもしれません。
1.うどんの種類とは?
うどんの種類と一口に言っても色々な分け方があります。
そこで今回は調理法、麺の製法、全国各地のうどんという三つの分類でうどんの種類を紹介していきます。
(1)調理法による違い
うどんの調理法による違いは、温かくするかもしくは冷たくするか、何の具をのせるか、何と和えるか、といった分類方法ができます。
温かいうどんの代表例としてかけうどん、具乗せうどんの代表例としてきつねうどんなどです。
(2)麺の製法による違い
うどんは麺自体の製法によって大きく三つに分けることができます。
手打ちうどん、手延べうどん、機械うどんの三つです。
うどんの各作業工程に違いが見られます。
(3)全国各地のうどん
うどんは地域によって大きな特徴があります。
具、調理法、麺の形状…などの面で全国各地において大きな変化を遂げています。
耳うどんなどの珍しい形のうどんもあります。
2.調理法の違いによるうどんの種類分け
うどんの調理法の中でも特にメジャーな具なし温うどん、具乗せ温うどん、冷うどんの三つのうどんを紹介していきます。
うどんを食べに行ったことがある方なら聞いたことがあるものも多いのではないでしょうか。
(1)具なし温うどん
①かけうどん
かけうどんは茹でたうどんに熱いつゆをかけて食べるうどんです。
つゆは飲むことを前提に作られています。
かけうどんのつゆはイリコ、昆布、鰹節などの出汁から作られており、出汁を塩や砂糖、酒で味付けしたものです。
ネギ、天かす、ショウガなどをトッピングすることも多いです。
麺と出汁だけで作られているため、その店の力量がはっきり見て取れます。
②ぶっかけうどん
かけうどんと調理法はほとんど同じですが、つゆに違いがあります。
かけうどんのつゆは出汁が強いのに対して、ぶっかけうどんのつゆは醤油や砂糖で作るかえしの量が多く、かけうどんと比べて味が濃いです。
③釜揚げうどん
茹で上がったうどんをゆで汁と一緒に器に移したものです。
つけ汁につけながら食べます。
氷で締めないため、麺のコシはあまりありませんが、ふんわりとした優しい食感を楽しむことができます。
④ 釜玉うどん
釜玉うどんは「釜揚げうどん」と「玉子」の合成語であるように、茹でたての釜揚げうどんに生卵とだし醤油をかけたものです。
黄身の混ぜ具合によって濃厚さに違いが出ます。
(2)具乗せ温うどん
①きつねうどん
かけうどんに甘辛く煮た油揚げをトッピングしたのがきつねうどんです。
油揚げは湯で油抜きをしたのちに砂糖や醤油、みりんなどでしっかりと味付けをします。
②肉うどん
醤油や酒、みりん、砂糖などで味付けした牛・豚・鶏などの肉をトッピングしたものです。
アクセントとしてしょうがやネギなどの薬味を加える場合もあります。
③力うどん
かけうどんに餅をトッピングしたのが力うどんです。
大阪難波にある「力餅食堂」という店が力うどん発祥の店と言われています。
④カレーうどん
カレーうどんはその名の通り、かけうどんに出汁を混ぜてまろやかにしたカレーをかけたものです。
一口にカレーうどんといってもカレーと出汁の比率によって濃厚さに違いが出ます。
また、辛さや香辛料によって全く異なる味になります。
⑤天ぷらうどん
天ぷらうどんはうどんに天ぷらをトッピングしたもので、海老の天ぷらやかき揚げを乗せることが多いです。
最近ではさつまいもやかしわなど乗せる天ぷらのバリエーションは様々で、大手のうどんチェーン店ではあらかじめ並べられた天ぷらをセルフで乗せて食べることも多いです。
(2)冷うどん
①ざるうどん
茹でたうどんを流水で締め、水をしっかり切ったうどんを盛り付け、別入れのつゆにつけて食べます。
つけ麺のようにして食べるため、つゆが薄まりにくいのが特徴です。
最初はうどんとつゆのみで食べたのちにしょうがやネギなどの薬味を加えて食べることが多いです。
②冷やかけうどん
かけうどんとほとんど同じ作り方ですが、かけうどんと違って冷たいつゆをかけて食べるため暑い夏に特に好んで食べられます。
3.製法の違いによるうどんの種類分け
うどんの麺は小麦粉に塩水をまんべんなく混ぜ合わせたのち、踏み、延ばしといった工程を経て最後にたたみ切りをすることで作られます。
この工程の違いによってうどんの麺は手打ちうどん、手延べうどん、機械うどんと大きく分けられます。
(1)手打ちうどん
小麦粉に塩水をまんべんなく混ぜ合わせたのち、踏み、延ばしといった工程を経て最後にたたみ切りをすることで作られます。
この全工程を人の手で行うのが手打ちうどんです。
麺の断面は四角い形をしているのが特徴です。
(2)機械うどん
手打ちうどんの全工程を機械で行っているのが機械うどんです。
大手のうどんチェーン店のほとんどが機械で作られている機械うどんです。
近年では機械うどんの味がかなり進歩しており、手打ちうどんに勝るとも劣らない味となっています。
(3)手延べうどん
うどんの麺は小麦粉に塩水をまんべんなく混ぜ合わせたのち、踏み、延ばしといった工程を経て最後にたたみ切りをすることで作られます。
この工程の違いによってうどんの麺は手打ちうどん、手延べうどん、機械うどんと大きく分けられます。
(1)手打ちうどん
小麦粉に塩水をまんべんなく混ぜ合わせたのち、踏み、延ばしといった工程を経て最後にたたみ切りをすることで作られます。
この全工程を人の手で行うのが手打ちうどんです。
麺の断面は四角い形をしているのが特徴です。
(2)機械うどん
手打ちうどんの全工程を機械で行っているのが機械うどんです。
大手のうどんチェーン店のほとんどが機械で作られている機械うどんです。
近年では機械うどんの味がかなり進歩しており、手打ちうどんに勝るとも劣らない味となっています。
(3)手延べうどん
手打ちうどんや機械うどんは、生地を麺棒で薄く伸ばしたのちに包丁で麺の形に切るといった方法で作られるのに対し、手延べうどんは途中で切ることをせず、食用油を塗ってよりをかけ、引き延ばしと熟成を何度も繰り返して作られます。
切らずに引き延ばして作るため麺の断面が丸いのが特徴で、手打ちうどんや機械うどんと比べてかなりの手間と時間がかかっています。
4. 全国各地にある特徴あるうどん
全国各地には、麺の形や調理法の異なる様々なうどんがあります。
今回は特徴ある麺の形をしているうどん、日本五大うどんの二つを紹介していきます。
(1)珍しい形のうどん
①耳うどん
耳うどんはその名の通り、耳のような麺の形をしたうどんです。
本来のうどんのような細長い麺ではなく、耳の形をしたすいとんのような塊状の麺の形をしています。
野菜や具が多く、関東風で濃い味付けです。
元は正月に食べられていたことから、正月料理の名残である伊達巻が具材として入っていることもあります。
栃木県佐野市が発祥といわれており、耳状の麺を悪い神の耳に見立ててそれを食べることで悪い話を聞かれず、また人の悪い噂を聞かずに済むためにその年を安泰に過ごせるということから耳の形になっています。
②ひもかわうどん
ひもかわうどんは麺の幅が広い平打ちうどんで、麺の幅は2cm~15cmと店によって様々で、麺が薄くコシがない一方、滑らかなのどごしが特徴です。
群馬県桐生市の郷土料理で、薄く幅の広いため茹で時間が短く、忙しく働く女性にすぐ提供できる料理として重宝されていたようです。
③きしめん
ひもかわうどんと同じく幅広で薄い麺が特徴ですが、ひもかわうどんよりも幅が狭く、通常のうどんに近い麺の形をしています。
調理法も一般的なうどんと同じでカレーうどん、きつねうどんなど様々です。
きしめんの起源は諸説ありますが、名古屋発祥の説が有力と考えられています。
④ほうとう
ほうとうはひもかわうどんやきしめんと煮た平打ち麺に様々な具材を入れて味噌仕立ての汁で煮込んだうどんです。
打ち粉がついたまま煮込むため、うどんの汁にとろみがつきます。
基本的にはかぼちゃを中心とした野菜を具材にしますが、店によって様々で肉を入れることもあるようです。
山梨県の郷土料理で、「うまいもんだよ、かぼちゃのほうとう」という物事が良く進んだ時の言い回しがあるほど親しまれています。
戦国武将の武田信玄が陣中食に登用していたとも言われているようです。
(2)日本五大うどん
①讃岐うどん
讃岐うどんはコシのある麺とあっさりした出汁を特徴としたうどんです。
カツオだしと醤油によるシンプルな味付けになっています。
製造場所が香川県内であるという条件に加え、麺の加水率が40%以上、加塩率3%以上、15分以内に茹でられるもの、熟成時間が2時間以上、といった厳しい条件が全国生麺類構成取引協議会により課されている有名なうどんです。
香川県の讃岐地方が発祥で、中国に渡った空海がうどんの製法を故郷の讃岐地方に広めたのが起源と考えられています。
②稲庭うどん
稲庭うどんの麺の太さはそうめんに近く、麺がかなり細いのが特徴です。
手延べうどん特有のひねりながら練るという独特な製法で作られているため、麺の内部に空気の泡が出来、麺の細さと相まって軽く滑らかな食感となっています。
秋田県を発祥としており、昔は殿様への献上品として作られていたため一般人に食されることがなかったようです。
③水沢うどん
水沢うどんの麺は手打ちうどん特有の強い弾力とコシが特徴の噛み応え抜群の麺で、稲庭うどんの対極に位置するようなうどんです。
ざるうどんのようにつけダレに付けて食べ、つけだれはしょうゆやゴマだれなど店によって異なります。
群馬県・伊香保町の水澤寺近辺で参拝客向けに手打ちうどんを作ったのが発祥のようです。
④五島うどん
五島うどんの麺は食用の椿油を塗布しながら棒状の生地を2本の箸にかけて伸ばし、何度も熟成を重ねていくことによって作られます。
麺が細いのにもかかわらずコシが強く切れにくいのが特徴です。
五島うどんの出汁にはトビウオを焼いたアゴ出汁がよく用いられます。
上五島の農作業に従事する人々によって、身近な小麦で作れる保存食として重宝されていました。
手間をかけて丹念に作られていたことから流通量が少なく、かつては幻のうどんと呼ばれていたようです。
⑤氷見うどん
氷見うどんは五島うどんと同じように棒状の麺を何度も引き延ばし、それを繰り返すことで作られる手延べの細麺です。
五島うどんと同じく流通が少なく、幻のうどんと呼ばれていました。
「手延べ」特有ののどごし、「手打ち」特有のコシと弾力を兼ね備えたうどんです。
ざるうどん形式のつけだれで食べるのが一般的とされています。
富山県氷見市周辺の郷土料理で、富山のキレイな水で作られているのも特徴です。
5.まとめ(うどんの種類は麺の製法や出汁によってさまざま)
うどんの種類とそれぞれの特徴について説明してきました。
まとめると以下のようになります。
・うどんの種類は調理法と麺の製法によって分けられる
・麺の製法には「手打ち」、「機械打ち」、「手延べ」の三つがある
・耳うどん、ひもかわうどん、きしめん、ほうとうなど全国には珍しい形のうどんがある
・讃岐うどん、稲庭うどん、水沢うどん、五島うどん、氷見うどんの五つが特に有名である
・讃岐うどんと水沢うどんは手打ち特有の強い弾力とコシがある
・稲庭うどんは手延べ特有のつるんとした滑らかなのど越しがある
・五島うどんと氷見うどんは手延べ製法で、手打ちと手延べの両方の特徴を持っている
うどんの麺だけでもこれだけの違いがあるのはすごいですね。
うどん屋さんに行った際もこれらの特徴を知った上でうどんを食べることで、うどんの楽しみ方が変わるのではないでしょうか。