そうめん

くっつかない!ひんやりおいしい夏のそうめん弁当のコツ!

2022.03.15

さっぱりとしていて彩りもよいため暑い夏に食べたくなるそうめん。近頃は、そうめんを弁当として持っていく方も増えています。本記事では、弁当で持っていってもくっつかない方法や食中毒のリスクを減らすポイントをご紹介します。

7月や8月で熱くなってきた時期にお弁当にそうめんを持っていく方もいらっしゃるのではないでしょうか?

トマトや大葉など具材を乗せることで彩り豊かになり、夏らしいお弁当です。

インスタグラムでも「そうめん弁当」のハッシュタグが1万8000件以上使用されていたりと人気のお弁当です。

しかし、そうめんは時間が経つとくっついたり、食中毒の危険性があったりと不安な要素もややあります。

本記事では、くっつかないそうめん弁当の作り方やそうめん弁当の食中毒リスク低減の方法をご紹介します。

ぜひ、ご一読ください。

1.くっつかない!そうめん弁当を作るコツ

そうめんを弁当で 持っていく時に困るのが、固まってしまい弁当箱の中でそうめんが「一個」になってしまっている事です。

水をかければ、すぐにほぐれますがいつでも水を用意できるわけではありません。

ここでは、お弁当の準備の段階でできるそうめんがくっつかない工夫をご紹介します。

(1)お湯に梅干しを加える

まずは、1つ目のコツは「そうめんを茹でる際に、梅干しを加える」です。

昔から日本人の食卓を支えてきた梅干しですが、そうめんを茹でる時に使うとは驚きかもしれません。

使い方は、とても簡単です。

そうめんよりも先に沸かした湯の中へ、梅干し(種を取らずにまるごと)1粒入れます。

梅干しを入れることで、梅干しに含まれている酸味成分「クエン酸」が溶け出します。

クエン酸とグルテン(たんぱく質が結びつくことで構造が壊れにくくなりコシがでてくっつきにくくなります。

また、茹でている時に激しく混ぜてしまうとグルテンの構造が壊れてコシがなくなってしまいます。

できるだけ鍋の中はかき混ぜずにお湯の対流にまかせるようにしましょう。

(2)冷水にごま油を入れる

2つ目のコツは「そうめんを冷水に入れる際、ごま油を加えること」です。

茹で上がった麺は冷水で冷やすことで、コシが出てくっつきにくくなります。

ただ、そのままそうめんを弁当箱に入れると、お昼に弁当箱を開けると麺がくっついて食べにくくなってしまいます。

そこで、ごま油をそうめんを冷やす冷水にいれておくことで、麺ががコーティングされるため時間が経ってもくっつきにくくなります。

サラダ油などでも代用できますが、ごま油を使用することで香ばしい香りもつくのでおすすめです。

また、ごま油にはオレイン酸という脂肪酸が含まれています。

オレイン酸は、体内のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を減らしてくれる働きがあるためガンや動脈硬化にもおすすめです。

(3)一口サイズで盛り付ける

3つ目のコツは、麺を一口サイズに盛り付けることです。

梅干しで茹でて、麺にコシをつけ、ごま油を入れた冷水で麺をコーティングしたはいいもののそのまま入れると麺が絡まって食べにくくなってしまいます。

できるだけ、盛り付けは一口ずつ巻いて入れましょう。

一口分のそうめんを冷水から挙げ、くるくると巻いて弁当箱に並べていくのがおすすめです。

一口ずつ持っておくことで、食べやすくなる以外にも見た目にも綺麗になるのでおすすめです。

また、お腹がいっぱいで食べられない時にも、食べる分しか箸で触れないため衛生面でもおすすめです。

(4)麺つゆは凍らせておく

最後のコツは「麺つゆを凍らせておく」ことです。

時間が経ってくっついたそうめんは、水分を加えることで、ほぐれます。

加えて、そうめんの醍醐味といえば、キンキンの冷たさです。

冷たいそうめんを美味しく食べるために、麺つゆは冷蔵庫で凍らせることをおすすめします。

高機能な保冷剤も販売されていますが、麺つゆを凍らせることで保冷剤代わりにもなり350mlのペットボトルお好みの濃さに割った麺つゆをいれて前の晩から冷蔵庫で凍らせておきましょう。

ただ、容器にパンパンに入れてしまうと容器が破損する恐れがあるため、容量の8割程度にしておきましょう。

2.そうめん弁当の食中毒リスクを減らす

そうめん弁当を持っていくのは、主に夏です。

ただ、夏は食品が最も腐りやすい時期です。

食中毒を引き起こす細菌は、温度、水分、栄養分の3条件が揃うと爆発的に増殖して行きます。

つまり、この3条件をコントロールできれば、食中毒菌を抑えることができるという事です。

ここからは、そうめん弁当を持っていく際に、食中毒のリスクを低減させる方法をご紹介します。

(1)できるだけ水分は切る

そうめん弁当を作る時は、できるだけ水を切ってから弁当に詰めるようにしましょう。

食中毒菌は、水分が多くジメジメしている環境を好み、そのような場所を選んで増殖して行きます。

菌の増殖を防ぐためには、水分をしっかりと切ることが重要です。

また、水分を切っておくと食中毒対策になることに加えて、麺もふやけにくくなるので時間が経っても美味しく食べることができます。

他のおかずに水分がつくことを防ぐためにも、クッキングシートなどで仕切りを作るとなお良いでしょう。

(2)スプーンとフォークで盛り付ける

そうめんを盛り付ける時は、できるだけ素手を使うのではなくスプーンとフォークを使って盛り付けましょう。

人間の手には、黄色ブドウ球菌が存在しています。黄色ブドウ球菌とは、人間の皮膚や髪の毛など人間の生活に近い菌で、食中毒の原因となる菌です。

食中毒を予防するためには、菌がつかないよう調理することが重要です。

特におすすめしたいのは、フォークとスプーンを使い、パスタの様に巻いて弁当箱に詰めていく方法です。

この方法であれば、手を使うことなく弁当箱へ詰めることができることに加えて、きれいな見た目になります。

(3)野菜の保存を考える

そうめん弁当に入れる野菜は水分を拭き取るなどの工夫が必要です。

そうめんに合う野菜と言えば、きゅうりやトマト、オクラなどの夏野菜が有名です。

しかし、夏野菜は水分を豊富に含んでいるため、水分がそうめんについてしまうと腐りやすくなってしまいます。

できるだけキッチンペーパーなどを使用し水気を拭き取るようにしましょう。

例えば、ミニトマトを入れる場合は、ヘタを取りよく洗ったあとにしっかりと水分を拭きとって入れるようにしましょう。

できるだけ夏のお弁当には生の野菜は入れないようにし、茹でたオクラなど加熱処理をした野菜を詰めるように心がけましょう。

(4)保冷バッグに入れて涼しいところで保管する

そうめん弁当は冷蔵庫での保存が良いですが、できるだけ保冷バッグなどにいれて低温維持する様にしましょう。

そうめんに潜む食中毒菌は、30〜37度で増殖しやすくなるためです。

また、自宅で作った麺つゆはウェルシュ菌という食中毒菌が潜んでいる場合があります。

特に前日に麺つゆだけ作る方は注意が必要です。

たとえ前日に加熱して作っていたとしても常温で放置しておくことで、ウェルシュ菌が発生する可能性が高くなります。

必ずそうめんと一緒に保冷して持ち歩くようにしましょう。

3.そうめんを食べるメリット

夏でもツルッと食べられて喉越しの良いそうめん。

実は、食べやすいだけでなく栄養素が豊富に含まれています。ここからは、そうめんに含まれている栄養素はどんなものがあって私達の体にどんなメリットがあるのか解説いたします。

(1)便秘改善や整腸効果が期待できる

そうめんには食物繊維が豊富に含まれているため、便秘改善や整腸効果が期待できます。

食物繊維とは、体内で消化吸収されず、大腸まで到達する成分の事です。

体内で吸収されないため、便のかさを増やし整腸作用も期待できます。

しかも、血糖値の上昇を抑えたり、血液中のコレステロール濃度を低くするなどといった効果も期待できます。

現代は洋食がメインとなっており、食物繊維を含む料理が少なくなっています。

そうめんを始めとし、食物繊維は積極的に摂取していきましょう。

(2)貧血予防効果が期待できる

モリブデンは体が鉄を使うのに必要な酵素の主要な構成成分で、貧血を予防する効果があります。

貧血気味の方や女性には嬉しい栄養成分です。

また、肝臓や腎臓に多く存在していて、体内での代謝や体の中にはいった有害物質を分解する酵素の成分として必要なミネラルです。

アルコールを分解した時に発生するアセトアルデヒドという有害物質を分解する酵素を助ける補酵素としての役割を持っています。

(3)セレンが豊富

セレンは、土壌や水に含まれる必須ミネラルのことです。

主にかん肝臓や腎臓に含まれており、抗酸化作用で細胞の酸化を防ぐ働きを持っています。

湯がいたそうめん100gには、セレンは6μg含まれています。

炊いた白米には1μg/100g、茹でたうどんには2μg/100gしか含まれていないため比較するとそうめんの含有量はとても多いことがわかります。

抗酸化作用があるため、若々しさを保ちたい、脂質異常症で悩んでいる方は、そうめんを普段の食事に取り入れることで改善するかもしれません。

4.そうめんを食べるデメリット

そうめんは暑い夏にピッタリで、メリットもたくさんありますが、決してデメリットが無いわけではありません。

デメリットを理解しておくことで、メリットを最大化することができます。

積極的に、 日々の食生活に効果的にそうめんを取り入れていきましょう。

(1)のどごしがよく噛まずに食べてしまうことが多い

そうめんは、喉越しが良いため夏バテで弱った体でも暑い夏にも食べやすいため食べすぎてしまいやすい食品です。

100g程度であればそこまで気にする必要はありませんが、食べすぎてしまうと摂取カロリーが増えるだけでなく血糖値も上がりやすくなってしまいます。

ゆでる作業がめんどくさいからと言って多めに茹でておくという方もいますが、ツルッと食べられるため結局食べてしまうことに繋がります。

食べすぎないようにしっかりとカロリー計算を行い、摂取したいカロリー分だけ茹でることをおすすめします。

(2)GI値が高い

そうめんは、GI値が高いため血糖値が急激に上がってしまうことになります。

GI値とは、グリセミック・インデックス(Glycemic Index)の頭文字を取ったもので、その食品を摂取した後に上がる血糖値を100とした時に、その食品がどれくらい上がるのかを示した値です。

血糖値が急上昇すると「インスリン」というホルモンが過剰に分泌され、糖を中性脂肪として体内に取り込みます。

そうめんのGI値は、68となっていて食品の中でも高めになっています。

ダイエット中の方はできるだけ、低GIのものを選択しましょう。

(3)炭水化物の含有量が高い

そうめんの原料は、大半が小麦粉で炭水化物を多量に含んでいる食品です。

炭水化物とは、体のエネルギー源となり、生きていく上で必須の栄養素です。

先述しましたが、炭水化物を多量に摂取することで血糖値が急激に上昇し、インスリンが多量に分泌されます、

過剰に分泌されたインスリンは、中性脂肪として体へ蓄積されてしまいます。

そうめんを食べる時は、麺の量を一定に留めてできるだけ具材を多くした食事を心がけましょう。

5.そうめん弁当を持っていく時には工夫が必要

本記事では、そうめん弁当を持っていく時にくっつかないようにする方法や、腐りやすいそうめんを腐りにくくするコツをご紹介してきました。

ぜひ、今回ご紹介した方法を活用して、ストレスなくそうめん弁当を続けてみてください。

また、そうめんは多量に摂取すると、比較的太りやすい食材になります。

おかずを増やしたり、トッピングを多めにするなど麺の量を増やさないようにしましょう。