うどん
焼うどん発祥の地はどこ?「10月14日は焼うどんの日」本場の人気店も紹介!
2022.12.01
みなさんは「焼うどん」というご当地グルメを知っていますか?10月14日は焼うどんの日とされているほど、今ご当地グルメの中でもアツい食べ物になっています。
焼うどんの発祥の地を紹介しながら、その魅力について迫ります。ぜひ最後まで読んでみてください。
目次
- 焼うどんとは?
- 焼うどんの発祥や歴史について
- 小倉焼うどん研究所ってなに?
- 小倉以外の日本各地の焼うどん
- 本場の美味しい焼うどんが食べられるお店を4つ紹介!
- まとめ
1.焼うどんとは?
・味付け
焼うどんとは、うどんを肉や野菜などと一緒に炒め、調味料で味をつけたものです。調理法は、基本的に焼きそばと同じで、ウスターソースや塩コショウ、醤油、麺つゆを味付けに使っています。
醤油味の焼うどんは、酢をかけて味を変えたりします。なかには、ケチャップでナポリタンのように味付けしたもの、にんにくと唐辛子でぺペロンチーノのように味付けしたものなど、変わり種も存在しています。
・麺
使用される麺は、それぞれの地域やお店で異なります。生麺・乾麺・チルド麺・平たい麺など、種類は豊富です。製麺所ですでに茹でてある麺を使うケースもあり、具材と合わせて炒める前に、うどんを電子レンジで温めておけば混ぜるだけで良くなるので、焦がさず、スピーディーに作ることができます。麺をほぐす際にも、ウスターソースを使うと仕上がりがべた付かないです。
・具材
具材は、豚肉・タマネギ・キャベツ・もやしが主によく入っています。その他、ニンジン・かまぼこ・小エビ・天かす、そして、豚肉の代わりに牛肉を使用していることもあります。具材は幅広く、これといった決まりは特にありません。
トッピングは焼そばと同様、削り節・青のり・ネギなどです。付け合せには、紅しょうがを添えています。
2.焼うどんの発祥や歴史について
焼うどん発祥の地は、福岡県北九州市の小倉です。
昭和20年頃に、「小倉焼うどん」が誕生したと言われています。戦後の食糧難だった時代に、小倉の鳥町食堂街にある「だるま堂」の店主・弁野勇次郎が、焼きそばを作りたくても麺がなかったため、手元にあったうどんの乾麺で代用したのがきっかけです。
最後の手段で作った乾麺の焼うどんでしたが、もちもちとした食感は市民を虜にし、あっという間に人気になりました。しかし、弁野勇次郎の本業は教師であったため、その後お店は、営業を手伝っていた坂田照義、チヨノ夫妻に受け継がれています。
「だるま堂」の焼うどんは、昭和20年にスタートしてから当時の味をそのままにしています。具材には、豚バラ肉とタマネギ、地元特産品の若松潮風キャベツがたっぷり入っています。味付けはシンプルなソース味ですが、たっぷりの魚粉を加えているので、懐かしい味わいが口いっぱいに広がる逸品です。昔ながらの優しい味付けが、今も多くの人から愛され続けています。
3.小倉焼うどん研究所ってなに?
小倉には、小倉焼うどん研究所という団体があります。「食を通しての町おこしをしたい」という想いから生まれた研究所です。
遠方からはるばる来たビジネスマンに、北九州ならではの食べ物のことを聞かれることが多々ありましたが、地元の特産品である小倉牛や合馬のたけのこなど、少し高めで、食べれるお店も限られていることから、気軽に紹介できなかったそうです。
北九州に来訪した人が、北九州らしさを味わいたいと言ったときに、何か勧められる物を作りたいというのが発足の理由になっています。
当時焼うどんは、小倉が発祥の地であるのにもかかわらず、認知度は低かったようです。そこで、歴史あるストーリーをもった焼うどんを観光資源として活用し、現在までイベントや広報など、さまざまな活動を通して取り組んでいます。
そして、小倉焼うどん研究所は小倉発祥の焼うどんの定義を設けているので、ここで紹介します。
その一、乾麺を使用するべし
その一、キャベツは若松産であるべし
その一、豚肉はバラ肉であるべし
その一、玉葱はその甘さを引き出すべし
その一、秘伝のソースはよく研究すべし
その一、削り節はアジ・サバ節を使用するべし
その一、小倉地酒で香り豊かに仕上げるべし
※上記のうち、五項目は必ず取り入れるべし
焼うどんが好きな人や、北九州の食文化を学んで次世代に伝えていきたい人は、研究員を募集しているので問い合わせてみてはいかがでしょうか?
4.小倉以外の日本各地の焼うどん
小倉以外にも、日本国内に焼うどんは存在しています。ご当地グルメや一般的な焼うどんとはまた違うものを挙げます。
津山ホルモンうどん(岡山県)
新鮮なミックスホルモンがたっぷり入っているのが特徴です。津山地域は古くから牛や馬の流通が盛んだったので、ホルモンが簡単に手に入る環境でした。
味付けには、醤油や味噌ベースのタレを使用し、絡めてうどんと一緒に焼き上げています。ジューシーで柔らかいホルモンはクセになる美味しさです。津山市内には50店舗以上ものお店があり、味付けや具材、焼き方などはさまざまです。
いわてまち焼うどん(岩手県)
「岩手町ご当地グルメ研究会」に加盟しているお店がつくる、ご当地B級グルメです。いわてまち焼うどんは、岩手町内で製造されたうどんを使用しており、3種類以上の町内産の食材を混ぜているのが特徴です。麺は、研鑽醤油を練り込んでいる「黒」と、県産の塩を使った「塩」の2種類があります。
加盟店が提供しているメニューも個性的です。岩手県は、キャベツやピーマン、長芋など生産量県内一の野菜が多く、また畜産業や肉製品の製造・加工も盛んだからです。
「西田食堂」は原木しいたけのあんかけ焼きうどん、「たけちゃん」はホルモン焼うどん、「道の駅石神の丘」ではミートソースの焼うどんが販売されています。
鳩ヶ谷ソース焼きうどん(埼玉県)
1935年から鳩ヶ谷にあるブルドックソース(株)鳩ヶ谷工場と共同開発した「鳩ヶ谷焼きうどんソース」と、生産量が全国第2位を誇る「埼玉のうどん」をコラボさせたのが「鳩ヶ谷ソース焼きうどん」です。
埼玉は、関東平野の真ん中で安定した気候が強みです。川が多いので、水が豊富で、昭和中期まで小麦の生産が行われていました。また、江戸に近いことから、良い石臼があり、質の高い小麦粉が手に入りやすかったと言われています。なので、江戸時代からうどんが身近な食材でした。
鳩ヶ谷ソース焼きうどんは、お店ごとに調理方法、そして、隠し味によって味が異なっています。自分好みのソース焼うどんを探してみるのも楽しいです。
亀山みそ焼きうどん(三重県)
赤みそをベースにした濃厚な味噌だれをからめて食べるのが特徴です。大量の肉と野菜が混ざり合っていて、ボリュームたっぷりの一品になっています。
席に大きな鉄板が用意されていて、自分で焼きながら食べるスタイルのお店もあれば、厨房ですでに焼かれたものが提供されるお店もあります。お店によって、具材や味が違うのも面白いです。
ちゃんぽん焼き(兵庫県)
兵庫県姫路市の定番グルメで、焼きそばと焼うどんを合わせたものになります。長崎県発祥の「ちゃんぽん」は、福建料理をベースとしたラーメンの一種ですが、ちゃんぽん焼きはあくまでも焼き麺で、姫路が独自に作ったものです。
具材は、豚肉やすじ肉、キャベツ、もやしなどをミックスし鉄板で焼きあげます。そこに、コシと太さの異なる中華麺とうどんの2種の麺に甘辛いソースを絡めることで、食欲をそそります。
5.本場の美味しい焼うどんが食べられるお店を4つ紹介!
1.だるま堂(https://tabelog.com/fukuoka/A4004/A400401/40001172/)
やはり、小倉で焼うどんを食べるのであれば「だるま堂」は欠かせません。初代店主由来の乾麺を使用した焼うどんと、小倉焼うどん研究所オリジナルの生麵を使用した濃厚な味の焼うどんの、2種類の味が提供されています。
若干酸味の効いたやさしい風味のソースは、決して昨今流行のスパイシーな味ではありませんが、食べ飽きることのない味付けです。
住所:〒802-0006 福岡県北九州市小倉北区魚町1-4-17 鳥町食道街
営業時間:【月・火・日】11:00~18:00
【木・金・土】11:00~21:00
定休日:水曜日
2.カフェ・エスタシオン 小倉(https://tabelog.com/fukuoka/A4004/A400401/40024852/)
小倉駅の新幹線構内にお店を構えているので、旅行帰りや帰省する前にオススメです。焼うどんの上には、半熟卵がトッピングされています。
住所:〒802-0001 福岡県北九州市小倉北区浅野1-1-1 JR小倉駅 新幹線小倉駅構内
営業時間:【平日】7:00~20:00(L.O.7:45)
【土日祝】7:00~21:00(L.O.20:30)
定休日:無休
3.玉川食堂(https://tabelog.com/fukuoka/A4004/A400401/40028373/)
具材とソースの味がじゅわっする素朴な味付けです。それがなんともいえず美味しく、病みつきになってしまう一品です。野菜やお肉もたっぷりと入っていて一食720円なので、リーズナブルに小倉焼うどんを楽しめます。
住所:〒802-0006 福岡県北九州市小倉北区魚町2-3-21 第30エルザビル B1F
営業時間:11:30~22:00(L.O.21:30)
定休日:水曜日
4.お好み焼き いしん(https://www.okonomiyaki-ishin.com/)
いしんの焼うどんは、10種類以上もあります。長い間、焼うどんで街づくり活動に参加してきたこともあり、焼うどんへの情熱とこだわりがとても強いです。イベントごとには、創作系焼うどんが作られるので、そちらも毎回必食です。
乾麺を使った発祥スタイルの焼うどんはもちろんですが、地元の製麺所で毎日製造しているこだわりの麺を使った数々の焼うどんもオススメです。食材は、「小倉丸腸」「地元の乳業メーカーの生クリーム」「関門海峡たこ」を使うなど、北九州の美味しさをしっかり味わえます。
住所:〒802-0006 北九州市小倉北区魚町3-1‐11 クロスロード魚町1階
営業時間:【全日】11:00 ~21:00(お料理os20:00)
【月〜金】14:00までサービスランチセット
定休日:火曜日
6.まとめ
いかがでしたか。この記事では、焼うどんの発祥から歴史、小倉以外のその他の焼うどんなどを幅広く解説しました。
戦後から、多くの人々に愛され続けている「焼きうどん」は、もちっとした食感と、ソースの香り高い風味、そして味を引きたてるお肉や野菜などのハーモニーが抜群です。小倉までは遠くて足を運べない人も多いと思うので、ぜひ家庭で作ってみたり、お店の通販を利用して食べてみたりしてみてください。