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血糖値の急上昇を抑える!ラーメンの上手な食べ方を解説【糖尿病予備軍は必読】

2022.10.18

ラーメンは、日本が誇る食文化と言えます。都内だけでなく地方にも人気店は多く、ご当地ラーメンと呼ばれる種類もあります。そんなラーメンを求めて旅行をするという人もいるようです。

しかし、糖尿病や血糖値が気になる人にとってラーメンは高カロリー・高糖質な食事なので、「ラーメンを食べるのは我慢してる」「血糖値が気になるけどラーメンを食べたい…」と思っている人も少なくはないはずです。

この記事では、ラーメンを食べたときの血糖値の上がり方から、血糖値の急上昇を抑える食べ方のコツなどを解説します。ぜひ最後まで読んでみてください。

1.ラーメンを食べると血糖値が上がる理由

ラーメンを食べるとなぜ血糖値が上がるのでしょうか。血糖値には上がりやすさがあり、糖質の質と量・糖質と一緒にタンパク質や食物繊維を食べるかで決まります。

●ラーメンの種類別にカロリーや糖質の量を確認しよう

①しょうゆラーメン(約479kcal・糖質66.9g)

醤油をベースにした味付けです。魚介系か動物性の出汁のどちらを使っているかでカロリーに大きな差が出るので注意が必要です。カロリーを抑えたい人は、白濁している動物系の出汁は避けましょう。

②塩ラーメン(約469kcal・糖質65.8g)

あっさりとした味付けですが他の種類と比べてスープも飲みやすいので、飲み過ぎには注意が必要です。塩分の摂りすぎは血糖値のリスクを高めるので控えましょう。

③とんこつラーメン(約500kcal・糖質65.4g)

塩ラーメンとあまり糖質の差がなく驚いた人もいるのではないでしょうか。とんこつラーメンは豚骨から出汁をとるので、脂質が多くなりカロリーも上がります。ですが、麺は細麺で他のラーメンよりも比較的1杯の麺の量が少ないです。大盛りや追加で替え玉を頼んでしまうと、糖質の量が大幅に増えてしまうのでおすすめできません。

④味噌ラーメン(約507kcal・糖質69.1g)

味噌ラーメンは醤油よりも糖質が多い味噌を使用しているので、糖質の量も増えてしまいます。

⑤煮干しラーメン(約600kcal・糖質89.7g)

出汁に使われる煮干しにはタンパク質が豊富なので、スープにはコレステロールが多く含まれます。煮干しからとった出汁をベースにしたラーメンですが、醤油や塩味のスープを選ぶとカロリーを抑えることができます。

⑥家系ラーメン(約800kcal・糖質80.3g)

豚骨で出汁をとった醤油ベースのスープが特徴の家系ラーメン。麺も太麺でボリューミーなお店が多いのでダイエット中や食事制限をしている人には不向きです。

ラーメンの種類別でカロリーや糖質の量をまとめましたが、そもそもラーメンは白米1.5膳分以上の糖質の量があるので、やはり糖質の摂取量は多くなってしまいます。糖質の量は血糖値に影響が出るので、麺の量に注意しましょう。

一般的なラーメン店の麺の量は180gですが、お店によって大きく差があります。そして、大盛りや替え玉を追加するのも糖質を多く摂取してしまう原因になります。「麺の量=糖質の量」であることをラーメンを食べる前に意識して食事しましょう。

カロリーについては、種類によってそこまで高くないラーメンもあります。「意外とカロリー高くないな」と思った人もいるでしょうが、さっぱりしたものからこってりしたものまでたくさんの味付けがあるので、カロリーも大きく変わります。特にスープに背脂などの油分が入っていると、カロリーは高いです。カロリーオーバーした食生活が続くと肥満になりやすいです。肥満になると、体の細胞が血糖を取り込む力が低下してしまうので、結果的に血糖値が高くなりやすい体質になってしまいます。

●ラーメンを食べて血糖値が上がりやすいのはなぜ?
糖尿病や糖尿病予備軍の人は血糖値が日頃から気になりますよね。血糖値の急上昇を抑えるためには、上手なラーメンの食べ方を知っておくと避けることができます。

ラーメンを食べて血糖値が急激に上昇してしまう理由は、一般的なラーメンにはタンパク質や食物繊維が少ないからです。チャーシューを追加すればタンパク質が補えると思うとそれは間違いで、脂質を摂りすぎてしまう可能性があります。糖質+脂質の組み合わせは、体脂肪として体に蓄積されてしまいやすいです。トッピングを選ぶときは、赤身肉や鶏肉のチャーシューもしくは、タンパク質のとれる煮卵、食物繊維がある海苔や野菜などをチョイスしましょう。サイドメニューでご飯や餃子、ビールなどを頼むのは厳禁です。

2.インスタントラーメンの糖質について

最近は数多くのインスタントラーメンが販売されており、安く手軽に食べられることから口にする機会も増えていると思います。ラーメン店で食べるラーメンを中心に話を進めてきましたが、ここではインスタントの袋麺やカップラーメンについて解説していきます。

平均的なカップラーメンに含まれる糖質の量はひとつ50g程度です。白米1膳分くらいの糖質なので、飲食店で食べるラーメンよりは比較的糖質が低いと言えます。ですが、50gの糖質は決して少なくない量であり、なおかつインスタントラーメン単体での食事は栄養バランスが整っていません。飲食店のラーメン以上にタンパク質と食物繊維が足りていない状態なので、サイドメニューを工夫しましょう。サラダチキンや野菜サラダ、茹で卵などを組み合わせるのがおすすめです。

3.糖尿病予備軍は「血糖値スパイク」を防ごう!

●血糖値スパイクとは

食後に血糖値が正常の140mg/dLを超えて急上昇したあと、ジェットコースターのように急降下して、また正常値に戻るという現象が起こることを「血糖値スパイク」と呼びます。

一般的な健康診断では、胃を空っぽにした空腹状態で血糖値を測定し、数値が高ければ糖尿病の可能性が高いと判定されます。しかし、血糖値スパイクの症状を持つ人は空腹時に検査をしても血糖値は正常のままということがほとんどです。加えて、糖尿病と判断する場合はヘモグロビンA1c(HbA1c)の数値もチェックしますが、こちらも正常が多くなります。

「自分が血糖値スパイクにあてはまっているか心配…」という人は、簡単にチェックできる方法があるので試してみてください。チェック数がいくつかあるケースは、一度病院で血糖値の検査を受けてみてください。

【睡眠時】

  • 寝ても疲れがとれない
  • 寝ているときにからだの強張りがある
  • 寝汗をたくさんかく
  • 途中で目が覚めてしまう

【食後2時間以内】

  • 動悸がする
  • からだが火照る
  • 急な空腹感や汗をかく
  • 頭痛がする

【食後2時間以降】

  • 眠気がする
  • 強い空腹感
  • からだが冷える
  • 集中力が低下する
  • 手が震える

●血糖値スパイクが起こる原因と防ぐコツ

朝食を食べずに、昼にラーメンやカレー、牛丼など一気に食事をしてしまうことはありませんか?空腹状態で短時間に大量の糖質を摂取してしまうと、血糖値が急上昇します。そうすると、インスリンも大量に分泌されてしまうのです。インスリンとは、血液中のブドウ糖が増え、血糖値が上がったときにすい臓から分泌されます。血糖値を下げて正常な値に戻そうとする働きがありますが、糖質を摂りすぎるとインスリンも大量に分泌されてしまうので、その結果、血糖値が乱高下してしまい血糖値スパイクが引き起こされます。日頃から早食いや一気食いをしてきた人は、インスリンが過剰に分泌されやすくなっているので、少量の食事でも要注意です。

血糖値スパイクを防ぐには、食物繊維をしっかりと摂取することがおすすめです。具材が少ない麺中心のラーメンより、野菜がたくさんのったラーメンを選んだり、トッピングを活用したりしましょう。麺よりも野菜を先に食べることで、血糖値を上がりにくくすることが大事です。

4.シメのラーメンは控えて!

お酒を飲むとシメにラーメンを食べたくなる人も多いはずです。お酒を飲むとアルコールの作用で食欲が増幅されてしまうため、ついつい食べ過ぎてしまいます。また、血糖値の急上昇と急降下を引き起こすようにもなっているので、血糖値が急降下したタイミングでラーメンが食べたくなっているのかもしれません。

お酒を飲んだ日は、アルコールとおつまみで1日分の糖質やカロリーを越していることが予想しやすいのでシメにラーメンを食べるのはやめましょう。

5.日ごろからの取り組めるおすすめのポイント

血糖値の状態にもよりますが、ラーメン好きな人がラーメン無しで生活するのは難しいですよね。大好きなラーメンを食べ続けるためにも、普段から血糖値をコントロールする取り組みを始めてみてはいかがでしょうか。

まずは、体重管理からスタートしてみてください。体に脂肪が蓄えられていると、糖質の多い食事をしたときに血糖値が上がりやすくなります。脂肪を減らし筋肉の量を増やせば、食後の血糖値の急上昇も抑えることができます。

血糖値スパイクの症状にあてはまった人は、食後30分以内に無理のないペースで10分ほど歩くと効果的です。運動をすると、ブドウ糖が消費されるため、インスリンに頼らず血糖値を下げることができます。運動習慣をつければ、インスリンが効きやすい体にもなるので、血糖値が長期的に下がる理由につながります。ウォーキングができないときには、その場でスクワットをしたり、ストレッチをしたりするのもおすすめです。

6.まとめ

ラーメンを食べると血糖値が上がる理由から血糖値の急上昇を防ぐ方法、日ごろから出来る取り組みについて紹介してきました。

まとめると、

  • ラーメンは種類によって差はあるが、糖質が高く血糖値を上げやすい
  • 血糖値の急上昇を抑えるには、赤身肉や鶏肉のチャーシューや煮卵、野などタンパク質や食物繊維から先に食べ始める
  • 飲んだあとシメにラーメンを食べるのは厳禁
  • 血糖値を下げるには食後に運動をしたり、日ごろから運動を取り入れる

となります。この記事を参考にして、ラーメンを上手に楽しく食べていただけたら幸いです。