そば
【血糖値を上げにくい】そばの栄養素や血糖値を上げにくい食べ方をご紹介!
2022.05.17
そばは血糖値を上げにくい食品だと知っていますか?本記事では、なぜそばが血糖値の上がりにくい食品なのか、どんな栄養素が含まれているのかを解説します。
「そばって血糖値を上げにくいの?」
「そばって健康的なイメージがあるけど実際どうなの?」
古くから食べられており、日本人にとっては、親しみの深い食品「そば」。
血糖値を上げにくく、ヘルシーなそばですが、実際に詳しく知っている方は少ないのではないでしょうか?
本記事では
- そばに含まれている糖質、栄養素
- 血糖値を上げにくくする食事のポイント
をご紹介します。
ぜひ、参考にしてください。
1.そばの糖質量
そばは、なんとなく健康的なイメージでヘルシーと思っている方もいるかもしれません。しかし、意外と糖質の多い食品です。
そばの糖質量は以下の通りです。
食品名 | 糖質 |
そば | 40.8g |
干しそば | 51.5g |
糖質制限では、1日の糖質量を70g〜130gに抑える必要があります。
そば1人前の方が糖質は少ないですが、1日に何回も食べると1日の糖質量がオーバーする可能性があります。どうしても食べたいのであれば、他の食事で調整する必要があります。
2.血糖値が高い方がそばを食べる時に気をつけたいポイント
(1)揚げ物を避ける
揚げ物を食べることで血糖値が上がる要因になるため、できるだけ控えましょう。
揚げ物の栄養素の多くは「脂質」です。
血糖値の上昇に直接的に影響を与えるのは、糖質ですが脂質を摂りすぎることで増える内臓脂肪が血糖値に影響を与えます。
内蔵脂肪から分泌されるTNF−αという物質はインスリンの働きを妨げるため、間接的に血糖値を上げる要因になります。
また、脂質は緩やかに血糖値を上昇させると言われています。
脂質に偏った食事をすると血糖値が高い状態が続くことになるため、結果的に高血糖状態が長く続き、網膜症や神経障害などになる可能性があります。
(2)つゆを飲み干さない
つゆを飲み干すことで血糖値が急激に上昇する可能性があります。つゆには、砂糖やみりんなど糖質が高い調味料が多量に使用されています。蕎麦湯が好きな方は、そばつゆを全て飲んでしまいがちですが、できるだけ控えておきましょう。ただ、そば湯にはそばに含まれている栄養素が全て含まれているため、そばの栄養を余すこと無く摂取したいという方は飲んでも良いですが量には気をつけましょう。少し薄いかなと感じるくらいが丁度良いと言えます。
(3)そば粉の割合が多いものを調べる
そば粉の割合で血糖値の上昇度が変化するので、できるだけそば粉の割合が多いものを摂取することをおすすめします。そばには、そば粉100%の十割そばや、つなぎに小麦粉や卵を使用している二八そばなど多くの種類があります。実は、このつなぎがそばの消化スピードを変化させます。つなぎが多いそばほど、食物繊維が豊富なそば粉の使用量が減るためです。ただ、血糖値を上げたくないという方は、できるだけそば粉の割合が多いものを選択することをおすすめします。
3.そばに含まれている栄養
そばには、炭水化物やたんぱく質、食物繊維など体に良い影響を与える栄養素がたくさん含まれています。代表的な栄養素は以下の通りです。
- ビタミンB2
- マグネシウム
- カリウム
- リン
- ナトリウム
1つずつ分かりやすく解説していきます。
(1)ビタミンB2
ビタミンB2は脂質の代謝を良くする働きがあります。髪の毛や爪、皮膚などの体の内側だけでなく外側の部位の細胞の再生にも関わっています。そのため、血糖値を気にする方だけでなく、美容に気を使っている方に、特に重要な栄養素の1つです。脂質の代謝を促して、エネルギーに変換することから、ダイエットをしている方や脂っこい食事が好きな方にはぜひ積極的に摂取してほしい食材です。また、ビタミンB2は蕎麦だけでは必要な量を摂取することはできません。含有量の高い、納豆やアーモンド、卵などはしっかりと摂取していきましょう。
(2)マグネシウム
マグネシウムは、血圧の低下や栄養素の合成、分解に使用される栄養素です。マグネシウムが不足すると、不整脈や動脈硬化のリスクが高まります。日本人の平均的な食事量では、やや不足している栄養素と言われていますが、そばには、摂取目安量の約16%が含まれています。マグネシウムは、主に魚介類や海藻に多く含まれている栄養素です。そばとも合わせやすく相性が良いので、できるだけこれらの食品を使いマグネシウムの摂取をより意識すると効果的でしょう。
(3)カリウム
カリウムは、細胞の浸透圧を維持する働きや、血圧を正常に保つ効果があると言われています。心臓や筋肉の動きを調整している栄養素のため、人間がスムーズに体を動かすために必要な栄養素の1つです。しかし、現代の日本人に食事では不足することは無いといわれているため、不足することは無く通常の食事をしていれば問題ありません。まら、カリウムにはナトリウム(塩分)を排泄してくれる効果があります。そのため、濃い味付けが好きで塩分を過剰に摂取してしまっている方は、特に意識して積極的に摂取をオススメします。
(4)リン
リンは、骨や歯を正常に成長させるために必要な栄養素です。他にも以下の様な働きをしています。
- 細胞膜の構成成分
- 心臓や腎臓の機能維持
- 神経伝達
現代の食事では、リンが不足することはほぼ無いと言われています。しかし、添加物を頻繁に使った食事を頻繁にしている場合、過剰摂取に注意が必要です。そば1食には約180mg含まれており、これは目安摂取量の20%程度です。リンの過剰摂取はカルシウムの吸収を妨げてしまうため、そばを食べる際は、カルシウムを多く摂取するようにしましょう。
(5)ナトリウム
ナトリウムは、食塩として摂取することが多い栄養素の1つです。現代の日本人の食事では、不足することよりも、過剰に摂取することが問題とされています。ナトリウムの過剰摂取は、むくみの原因にもなり、塩分過剰な状態が続くと胃がんや食道がんなど、「生活習慣病」の原因としても知られています。白米1人前と比較した場合、白米には約1.3g含まれてる一方で、そばには約2mgしか含まれておらず、普段の食事で食塩を摂取しすぎている方にとっては優秀な食品と言えます。
4. そばのメリット
主食の中で比較した場合でもそばは、太りにくい食材だと言えます。
その理由は以下の4点から言えます。
- カロリーが低い
- 炭水化物の含有量が低い
- GI値が低い
- ルチンを多く含む
それぞれ分かりやすく説明いたします。
(1)カロリーが低い
他の主食と比較したのが以下の表です。
カロリー(kcal) | 炭水化物(g) | 脂質(g) | たんぱく質(g) | |
そば | 114 | 22.1 | 0.7 | 4.8 |
ご飯 | 168 | 37.1 | 0.3 | 2.5 |
食パン | 264 | 46.7 | 4.4 | 9.3 |
この中では、蕎麦が最もエネルギーが低くなっています。日本人は白米など主食を多く食べる傾向があるので、主食を低カロリーのものにするだけで大幅なカロリーダウンが可能です。血糖値が高いけど、甘いものやお菓子をすぐにはやめられないという方は、主食を減らすだけでも変わるかもしれません。
(2)炭水化物の含有量が低い
そばは、血糖値が急上昇しにくく血糖値が高い方におすすめできる食品です。そばは、ご飯や食パンなどよく食べられる主食よりも炭水化物が大幅に低くなっています。ただ、炭水化物は人間が生きていく上で、摂取する必要がある栄養素の1つです。炭水化物が不足すると記憶力や判断力が鈍くなってしまうため、仕事への影響や甘いものへの誘惑などを断ち切れないかもしれません。ダイエット中には、炭水化物はできるだけ減らしたいという方がいるかもしれませんが、減らしすぎないように注意が必要です。
(3)ルチンを多く含んでいる
そばにはルチンが豊富に含まれているため、血管の病気の抑制を行ってくれます。ルチンは、ほとんどの植物に存在している苦味や色素成分の「ポリフェノール」の一種です。ルチンを摂取することで得られる効果は以下の通りです。
- 血圧を下げる
- 血管を修復する
- 血圧を下げてくれる
ルチンを不足なく、摂取できれば脳卒中や高血圧などを抑制してくれるため効果はあると言えます。また、ルチンは水溶性のためそばを茹でる際に多くが流れ出てしまうため、余すことなく栄養を摂取したいとい方は、蕎麦湯を飲むこともおすすめです。
5.健康的な食事のポイント
ここまでそばに含まれる栄養やそばを食べる上で気をつけたいポイントをご紹介してきました。ここからは、蕎麦以外にも応用できる健康的な食事をするためのポイントをご紹介します。どんな食材でも使える方法のため参考にしてください。
(1)ゆっくりよく噛んで食べる
ゆっくりよく噛んで食べることで、体への負担を減らすことが出来ます。よく噛んで食べることで、胃腸への負担を減らしたり、満腹感を感じるため食べすぎ防止に繋がったりします。口をよく動かすことは、脳を刺激して記憶力が向上したり、集中力と判断力を高めたりします。食べすぎて血糖値を上げないためにもよく噛むことは重要です。また、よく噛むことで、口や舌の粘膜が刺激されて、粘膜の中にある味覚や触覚が発達します。食材本来の味を楽しむためにもよく噛むことは重要です。
(2)たんぱく質は様々な食材から摂る
たんぱく質は、1つの食材から摂るのではなく、多くの種類から摂取することで摂取する栄養素の偏りをなくすことが出来ます。実は、同じタンパク源でもビタミンやミネラルなど含まれている微量栄養素は違います。たんぱく質を豊富に含む食品は、牛肉や豚肉、鶏肉などの肉類や、まぐろやえび等の魚介類や豆腐や納豆などの豆類など様々な種類があります。たんぱく質を摂取する場合は、3食のごはんの中で、様々な食材から摂取するように心がけましょう。
(3)食べ方の癖を見つける
食べ方の癖を見つけることで、より自分にあったバランスの良い食事に近づいていきます。主食や副食など食事内容を意識して整えていても、ビタミンやミネラルなどの栄養素は満たすことが難しい場合があります。それは、以下の様な個人の食べ方の癖が関係しているケースがあります。
- 間食をすると止められない
- 一度にたくさんの量を食べる
- 好き嫌いが多い
- いつも決まったものしか食べない
食べ方に癖があることで、食事量に偏りが出たり、食材のバリエーションが少ないことでビタミンやミネラルなどの栄養素に偏りがでてしまう可能性があります。どんな食材を食べるかを考えるのも大事ですが、自分の食べ方の癖を見直すことも重要です。
6. そばは血糖値を上げにくい食品
本記事では、そばに含まれる糖質や栄養素などそばを食べる時のポイントなどをご紹介してきました。そばは血糖値を上げにくい食品のため糖尿病の方にもおすすめできる食品です。しかし、トッピングや量、食べ方で血糖値が上がってしまう食品にもなります。今回ご紹介した情報や食べ方を頭に入れ、血糖値を上げないように食事を行いましょう。