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【実は同じ?】沖縄そばとソーキそばの違いを徹底解説!
2022.06.09
沖縄そばとソーキそばは沖縄を代表する料理ですが、この2つの違いを説明できる方は意外に少ないのではないでしょうか。本記事では沖縄そばとソーキそばの違いを紹介します。「沖縄そばとソーキそばの違いって何?」「沖縄そばって家で作れるの?」上記の様な疑問を持った事はありませんか?沖縄特有の料理はたくさんありますが、沖縄そばとソーキそばは沖縄の代表料理といっても過言ではありません。本記事では、
- 「沖縄そば」と「ソーキそば」の違い
- 沖縄そばの種類
- 家でもできる簡単な沖縄そばレシピ
をご紹介します。
1.沖縄そばとソーキそばの違い
沖縄そばとソーキそばの違いは、トッピングされている肉の違いです。
そもそも、沖縄そばとは沖縄で食べられている独特の麺類のことで、実はソーキそばも沖縄そばの一種です。そのため、沖縄そばとソーキそばには大きな違いはありません。ただ、明確な違いとしては沖縄そばは、三枚肉{甘辛く味付けした豚の角煮)がトッピングされていること、ソーキそばは同じく甘辛く煮た肉ですが、骨付きのソーキそばがトッピングされていることが挙げられます。その他のスープや麺、トッピングは同じ程度なのでどちらの肉が食べたいかで食べる方を決めるのも良いでしょう。
2.沖縄そばの種類
ソーキそばも沖縄そばであることを説明いたしました、しかし、一口に沖縄そばといってもトッピングの具材やスープの味付けによって多くの種類があります。また、沖縄という長い歴史の中で育まれた地域性などで独自の進化を遂げている沖縄そばもあります。ここからは、沖縄で多くの種類がある沖縄そばをご紹介していきます。
(1)ソーキそば
豚のあばら部分の肉をトッピングしたスタンダードな沖縄そばです。提供しているお店によって味付けが濃かったり薄かったりしますが、甘辛く煮込んであります。しっかりとした骨がついているため、気をつけて食べましょう。骨を置くための小皿もついているため、安心して食べら得られます。基本的には、ソーキそばと表記されていますが、「本ソーキそば」と記載されていることもあるため沖縄のお店で注文する際は同義だということを知っておきましょう。
(2)軟骨ソーキそば
軟骨ソーキそばは、軟骨つきの豚肉をトッピングした沖縄そばです。味付けは、基本的にソーキそばと同じです。一般的なソーキそばとは違い、トッピングの肉は軟骨と肉の部分なので骨がなく、まるごと食べられます。大きく分けて2種類あり、浅く煮込んでこりこりとした食感のものとじっくり煮込まれてとろとろになっている食感のものがあります。沖縄好きの間では本ソーキそばと軟骨ソーキそばの2種類は特に人気の高い沖縄そばとなっています。
(3)テビチそば
テビチそばは、いわゆる豚足(テビチ)を乗せた沖縄そばです。ソーキと同じくらい煮込んでいるため肉は柔らかくなっており食べやすくなっています。しかし、その見た目と特有の匂いから、沖縄の方でも好き嫌いが大きく分かれています。ちなみに、テビチそばという名前ですが、テビチではなく「チマグ」であることが多いです。チマグとは、豚の足先のことで骨と皮が大半の部位のことです。テビチは、チマグを含めた豚足全体のことを呼び、コストが安いため現在では、チマグを使うことが多くなっています。
(4)ゆし豆腐そば
沖縄の郷土料理「ゆし豆腐」をトッピングした沖縄そばです。油脂豆腐は、豆乳ににがりをいれた状態から固めずに作った豆腐でふわふわとした柔らかい食感の豆腐です。沖縄以外の土地で似た食べ物としては、おぼろ豆腐やくみ豆腐、寄せ豆腐に似たものです。沖縄では、豆腐単体もゆし豆腐、味噌汁の具材として入っている豆腐も油脂豆腐といいます。あっさりとしていてカロリーも低いため、ヘルシーなのが特徴です。
(5)宮古そば
豚肉やかまぼこなどの具を麺の下に隠して提供する沖縄そばのことです。これは、高い年貢を納めなければならなかった時代に、「具材も乗せられないほど貧しい生活をしているというアピールのためと言われています。スープはあっさりとしており、縮れのないストレート平麺を使用しています。カレー粉が調味料としておいてあるのも特徴です、現在ではあまり見なくなりましたが、「カレー粉」が机に置いてありお好みでカレー粉をかけるのも特徴の1つです。
(6)八重山そば
八重山そばは、細切りにした豚肉とかまぼこがトッピングされている沖縄そばで、主に石垣島や西表島を含む八重山諸島で食べられています。麺は、丸く細く縮れておらず紅生姜を使用しないのが特徴的です。スープはあっさりしていて、ほんのり甘みがあるのも特徴の1つです。沖縄そば屋さんでテーブル上にある香辛料のひとつ「ビパーチ」は八重山そば由来と言われています。
3.沖縄そばの歴史
沖縄そばは、明治中期に生まれたと言われています。明治中期頃に、那覇で唐人が蕎麦屋の営業をはじめました。唐人がそば屋を開いて以降、那覇では次々とそば屋さんが登場したと言われています。沖縄そばは透明な出汁が特徴的ですが、これをつくったのが「ゆたか屋」という店だと言われています。それまでの沖縄そばは、豚骨とかつお節でとっただしに塩を加え、そこに真っ黒になるまでたっぷりの醤油をいれて味をつけていました。しかし、ゆたか屋では店による個性をだすために醤油ベースの出汁から塩ベースに変えたところ人気が出て、他の店も真似始めたために現在の様な透明だしに落ち着いたと言われています。1970年代には、沖縄そばににとっても進化の年代に入ります、「ソーキそば」が生まれたのもこの年代で、甘辛く煮付けたソーキをトッピングするのはこれまでに無いことで、画期的なものでした。ソーキが乗ってからというもの、沖縄そばには沖縄料理をトッピングするようになっていきました。具だけでなく、麺自体にゴーヤやよもぎを練り込んだ物が生まれるなど、そのバリエーションは今でも広がりを見せています。
4.麺が白いのはなぜか
沖縄そばの麺が白いのは、そば粉を使っていないからです。一般的なそばは黒い色のそば粉を使っているため黒くなっていますが、沖縄そばの麺は豚とカツオの出汁に小麦粉だけで作られています。本来、食品表示的に「そば」と表示するためには、そば粉の配合割合が30%以上であることとされています。ただ、沖縄では日本復帰前からそばという名前を使用していたため、そのまま「そば」を使用しています。ちなみに沖縄では、年越しそばでも沖縄そばを食べている家庭もあります。
5. 簡単でおすすめの沖縄そばレシピ
沖縄そばの歴史や様々な沖縄そばを紹介してきました。沖縄そばの事をたくさん見てきたことで、沖縄そばを食べたくなった方もいるのではないでしょうか?しかし、沖縄そばを思い立ってすぐに食べられる人は少ないと思います。ここからは、家で簡単にできる沖縄そばのレシピを紹介します。
(1)出汁がおいしい沖縄そば
スタンダードな沖縄そばの作り方を紹介します。柔らかく煮込んだラフテーを乗せることで食べごたえのあるレシピです。家庭にある調味料だけで簡単に作れるためおすすめです。
【具材】
- 沖縄そば 1玉
ラフテー
- 豚バラブロック肉 100g
- 料理酒 150ml
- しょうゆ 大さじ1
- 黒糖 10g
- 生姜 10g
スープ
- 水 400ml
- 料理酒 大さじ1
- しょうゆ 小さじ1
- 顆粒和風だし 小さじ1
- 鶏ガラスープの素 小さじ1/2
トッピング
- かまぼこ 20g
- 紅生姜 10g
- 小ねぎ 適量
- コーレーグース 小さじ ½
【作り方】
- かまぼこを厚さが半分位なるように切る
- 生姜は皮付きのまま薄切りにする
- 鍋に豚バラブロック肉に被る程度の水を入れて、中火加熱してひと煮立ちしたら弱火で1時間程茹でる。その後、お湯を切って流水でさっと洗う。
- 粗熱がとれたら3cm幅に切る
- 鍋に4、2、料理酒、醤油、黒糖をいれ、中火で熱す。ひと煮立ちしたら落とし蓋をし、15分ほど煮汁がなくなるまで煮込み、火から下ろす。
- 鍋似お湯を沸かして、沖縄そばを茹でる
- 鍋いスープの材料を入れて中火に熱し、ひと煮立ちしたら火から下ろす
- 器に麺を盛り付けて、7をかける。トッピングの材料を乗せ、コーレーグースをかける
(2)カレー肉南蛮沖縄そば
一風変わったカレーを使った沖縄そばのレシピを紹介します。カレー肉南蛮風の沖縄そばです。普通の沖縄そばは飽きてしまったという方におすすめです。カレー粉をふりかけていた「宮古そば」を擬似的に体験できます。
【具材】
- 沖縄そば 2玉
- 豚バラスライス
- 長ネギ 1本
- 水 4カップ
- 酒 60g
- 沖縄そばだし 40g
- カレール− 300g
- 水溶き片栗粉 大さじ3
- ごま油 大さじ1
- 万能ねぎカット 10g
- 黒胡椒 お好み
- 煮玉子 2個
【作り方】
- 鍋で、豚バラと長ネギを焦げ目がつくように炒める。
- 水、酒、沖縄そばだしを入れて煮立たせる
- カレールーを入れてさらに煮立たせる
- 具材が柔らかくなったら水溶き片栗粉を入れてとろみをつける。その後、ごま油を回し入れる
- そばを茹で、どんぶりに盛り付けて万能ねぎ、黒胡椒、煮玉子を乗せる
6. 沖縄そばは独自の進化を遂げたそば!
本記事では、沖縄そばとソーキそばの違いや沖縄そばの歴史などをご紹介してきました。ソーキそばが沖縄そばというのは意外だったのではないでしょうか。沖縄そばは一般的なそばとは違い、沖縄独自で進化を遂げたユニークなそばです。独特な味のものも多いですが、味も美味しいものが多くあります。今回紹介した沖縄そばの種類やレシピを参考に家でも沖縄そばを楽しんでみてください。